指名:ばりすた☕️脳神経内科医 先生

頭痛が続いて学校へ行けない(続き)

10代男性

以前、頭痛が続いて学校へ行けない息子のことで相談をさせていただいたものです。前回は丁寧な回答ありがとうございました。
その後も状況は変わらず、脳神経内科にて色々な薬を試していますがあう薬は見つかっておらず、学校も長期お休み中です。先日、MRI検査を受けましたが、異常なしでした。
ただ、本人の様子を見ていると、学校の休みの日は朝から学童へ行けたりするので精神的な部分も大きいように感じられ、今まで通り脳神経内科への通院で良いのか不安になっています。
私自身も色々と調べたり、最初にかかった小児科で自律神経系だと思うと言われたこともあり、起立性調節障害なのではないかと疑っています。根拠もない素人の憶測に過ぎませんが、脳神経内科でそのように感じていることを相談するのは失礼にあたらないでしょうか。(今までの症状や最初の小児科で自律神経系と言われたことなども話していますが、起立性調節障害についての言及はありません)
そして、しかるべき部門へと紹介していただきたいと思っています。正直、今通っている脳神経内科より、かかりつけの小児科の方が相談しやすいのですが、やはり脳神経内科へ紹介を依頼すべきでしょうか。変な質問してすみません。ご意見お聞かせいただければありがたいです。

回答済み

神経内科

ご質問ありがとうございます。 なかなか思った経過とならず、ご心配のこととお察し申し上げます。以下、①気になっている病名を言って良いか、②受診先をどう決めるべきか、③起立性調節障害について、の3つに分けてお話します。 ①病名を出してよいか 気になっている病名について、具体的に名前を挙げて担当医に尋ねてみるのは問題ないです。 ②受診先について 基本的には、思った経過にならない→何も言わず他へ変更、というのは避けた方が無難です。経過を見た上でわかることや、患者-医療者関係が少しずつ構築される側面もあるからです。また行った先の他の医療機関も、前の医療機関からの情報があった方が格段に診療の手札が増えることになります。 ただし相応の理由がある場合には、「〇〇なので××に場所を変わりたい」「~~~というエピソードがあり、△△科の受診はどうだろうか」と率直に伝えるのは問題ないと思います。紹介となる場合は診療情報提供書を作成してくれます。 ③起立性調節障害について 岡山県教育委員会が出している冊子がわかりやすくまとまっているので紹介します。 https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/604493_5061359_misc.pdf 起立性調節障害なのにそれと知られず苦しんでいる子たちは一定数いると考えられます。一方、一般的には原因がよく分からないめまい、頭痛、倦怠感などの理由として「自律神経」という言葉が安易に用いられがちな側面もあります。病名がつくことが安心につながる側面もある一方、適切でない場合は間違った名前に囚われてしまう危険性もあります。 医療において一番大事なのは、「決まったやり方で適切に判定した正しい病名」です。起立性調節障害の診断は、冊子にあるようにいくつかの症状を満たすことで疑い、検査をして診断することになります。 なお起立性調節障害と診断された場合の治療法は、規則正しい生活や睡眠、ストレス環境の調整といった対策が重要になってきます。これらはどんな人に対しても有用で悪影響のない方法でしょう。(なお調べれば他に色々あるかとは思いますが、診断のついていない時点で自己判断でやるのは避けた方が良いです。) 以上、3点についてお話しました。 診療のような応答ができず、一般論の概説となりますが、事態の前進の一助になれば幸いです。

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2021年12月08日 21時46分


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