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指名:Dr.ニコ(小児歯科) 先生

寝かしつけの際のミルクや母乳をいつやめるべきか

10歳未満男性

11ヶ月の男児です。現在歯が上下それぞれ4本生えています。

1日3回の離乳食のあとに毎回嫌がりながらも歯磨きはしており、夜の寝かしつけの際は哺乳瓶でのミルクと母乳に頼りっぱなしです。
飲んだあとは歯磨きはせずにすぐに寝てくれるので重宝しているのですが、やはり1歳をすぎると寝かしつけには絶対に哺乳瓶でのミルクや母乳を与えてはいけないのでしょうか。

先日、自治体主催の10ヶ月の歯科検診に参加したところ、1歳を過ぎてからの寝かしつけに哺乳瓶でのミルクや母乳はやめましょうと記載されたリーフレットが配られました。
検診の際に歯科医の先生からは、まだミルクや母乳は必要だから、離乳食のあとに歯磨きできているなら大丈夫と言われたのですが、哺乳瓶を使うと虫歯になりやすいとも聞いたことがあり、いつやめるべきか気になります。

回答済み

歯科

ご質問ありがとうございます。離乳食後の歯磨き、とても頑張ってらっしゃいますね。11か月のお子さんで就寝前の授乳とむし歯についてということでお答えしていきます。 母乳とむし歯についてですが、母乳単体ではむし歯になることは基本的にはないです。粉ミルクに関しても同様と考えます。 ではなぜ質問者さんが言われた、見たように1歳過ぎてからの寝かしつけ時の授乳に注意喚起がされるものが散見されるのかというと、この時期から食習慣にむし歯の原因となる砂糖を摂取する機会が増える可能性があるからです。この砂糖がお口の中に残っている状態で授乳することで特に上の前歯に停滞してしまった結果、むし歯のリスクが上がってしまいます。そして就寝中は唾液の分泌が少なくなるので、1歳過ぎてからの就寝前の授乳=むし歯リスクが上がる、というように言われている所以です。 しかしこれは砂糖の摂取頻度がコントロールされており、さらに質問者さんのように毎食後歯磨きしているのであれば、検診先での歯医者さんがおっしゃっていたように無理に止める必要はないと考えます。 そして哺乳瓶を使うとむし歯になりやすい、というのは哺乳瓶の不適切な使用、哺乳瓶にスポーツドリンクなどのイオン飲料、ジュースや乳酸飲料など砂糖の多く含まれている飲み物を入れて飲むとむし歯のリスクが上がってしまうことからきています。これは哺乳瓶に限らず、上記のような飲み物を習慣的に常飲しているとむし歯のリスクは高くなります。 以上より基本的にはお菓子などの砂糖を含むものを頻回に摂取しているなどのむし歯のリスクが高い生活習慣、お口の状況でなければ1歳過ぎても欲しがるようであれば就寝前の授乳は問題ないと考えます。 私はお子さんのお口の状態を判断できないため、検診でもみていただいてるとのことですが、その点についてはかかりつけの歯医者さんにて判断していただくとより安心かと思います。 特に上記のような問題点がないのであれば、お子さんの成長に合わせて自然に卒乳するのを待ってあげても良いと考えます。 楽しいことも大変なこともある育児、日々目まぐるしいですが少しでも助力になれればと思います。 参考 小児の保健に関する小児科と小児歯科の検討委員会の設立についてより 母乳とむし歯-現在の考え方(2022.11.22アクセス) https://www.jspd.or.jp/common/pdf/06_03.pdf 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトより 卒乳時期とむし歯の関係(2022.11.22アクセス) https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-014.html Public Health England Breastfeeding and dental health(2022.11.22アクセス) https://www.gov.uk/government/publications/breastfeeding-and-dental-health/breastfeeding-and-dental-health

ご丁寧に回答いただき、ありがとうございました。歯磨き頑張ります!

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2022年11月22日 00時33分


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