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相談詳細

指名:どっと@小児科医 先生

0歳児のコロナワクチン接種について

10歳未満男性

0歳8ヵ月児のコロナワクチン接種の質問です。
近くの小児科(乳幼児のコロナワクチン接種をしてる病院)の先生に質問しましたが、疑問が出てきたので以下2つの質問をさせてください。
1: 0歳児はコロナワクチン接種により十分な抗体がつくかどうか
(例えばインフルエンザワクチンは0歳児はあまり免疫がつかないと先生に言われました)

2: アメリカの乳幼児のコロナワクチン接種のデータ(副作用)はある程度出揃ってるけど日本はまだなのをどう考えるべきなのか
(先生からは欧米人は体格などの条件も違う、例えば薬の量も欧米人と日本人では違うのでアメリカのデータを元に副作用を予測できないと言われました)
つまり「日本」の「乳幼児」のデータがまだ出てないので乳幼児に打った方がいいかは何とも言えないそうです。
こう言われて少し困ってしまいましたが、少しでも判断材料が欲しいので、上の2つの疑問への回答をお願いします。

こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。 乳幼児に対するコロナワクチンについてのご相談ですね。 お2つご質問をいただいておりますので、それぞれについてお答えさせていただきます。 1. 0歳児にも十分な抗体がつくかどうか 海外での臨床試験では、乳幼児に対する新型コロナワクチンの有効性は6ヶ月-1歳と2歳-4歳で分けられて評価しておりますが、抗体はいずれの年齢層でも上昇が認められています。数値上では、むしろ6ヶ月-1歳の方がより抗体価は上昇しているようですが、有効性そのものは若干2-4歳の方が高く報告はされています。しかし、いずれにおいても一定の有効性は期待できると評価されています。 インフルエンザワクチンの有効性については、特に国内では乳児への効果が低いと報告されていましたが、これは2010年までの国内のインフルエンザワクチン接種量が少なかったことが影響しているのではないかと考えられています(2011年から接種量がWHO推奨量に増量されました 例:1歳未満は2010年までは0.1mL→2011年から0.25mL)。以後の方が有効性は高くなってきているようです。 2. 日本人に対する有効性や安全性をどう判断するか ご指摘の通り、日本人を対象にした臨床試験は行われていません。海外での報告をもとに、20歳以上の国内臨床試験の結果や5歳以上に対する国内での接種経験の蓄積・安全性の確認がされていることで、国内でも承認されることとなりました。一応ですが、海外での臨床試験ではアジア人も含まれてはいます。 欧米人と比べて体格が異なる、薬剤投与量も異なるという指摘についてですが、ここにはいくつかの要素があります。 まず、薬物投与をする場合の欧米人と日本人の投与量の違いには、体格の問題だけでなく、代謝や行われた臨床試験などが影響します。実際には、代謝は欧米人と日本人で極端に異なるものは少ないようですが、投与量は国内で少ない薬剤も少なくありません。この原因は明確ではありませんが、臨床試験の組み方や国民性による好みなどが影響しているのではないかという意見もあります。 しかし、予防接種は実際に薬剤が体の中で作用するわけではなく、擬似的に感染している状況と近いことを経験することで抗体を作るのが目的です。そのため、ワクチンの投与量は年齢による差はあっても、個々人の体格による差などは通常はありません。もちろん国内でも少し前までインフルエンザワクチンを少なめにしていたなどの事例はありますが、欧米人と同じ接種量では心配だというのはあまり考える必要はないものではないかと判断しています。 それぞれへの回答は上記となりますが、私自身は、やはり乳幼児のコロナ感染による熱性けいれんやぐったりしている姿を多数見ておりますので、予防できるものであれば予防したいと考えています。その中で確かに国内での情報がもっとほしいというのも事実ではありますが、薬剤の特性上などからも海外での臨床試験結果、国内での5歳以降に接種している上での安全性などからは十分接種を検討して良いものではないかと判断しています。 ただ、悩ましい問題で医師によっても少し判断が異なる場合はもちろんあると思います。ご家族が納得して、接種の判断をできることが大切ですので、悩ましいようでしたら再度近隣の小児科医とご相談していただければと思います。 ご参考になりましたら幸いです。

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2022年12月09日 01時28分


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小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

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