指名:高橋怜奈/産婦人科医YouTuber 先生

PHVワクチンを打たない場合のリスクと注意について

20代女性

僕は男性です。現在お付き合いしている今年20の女性がおり、彼女は性行為の経験がないそうです。
そういった行為を最後までしたいと彼女から何度も頼まれているのですが、彼女はPHVワクチンを打っていないと聞き、外性器の触り合い(指、器具等の挿入も一切ナシ)及び肛門への挿入(コンドーム有り)に留まっています。(およそ1年ほど)

彼女の元にも自治体からのPHVワクチン接種のお知らせや手続きの紙が届いているのですが、彼女の母親がワクチンに対して偏見を持っています。彼女の口を通じて説得は2度試みましたが、どちらも失敗に終わっています。なので母親との関係悪化を避けてワクチン接種するのが難しいのが現状です。

僕としても彼女の気持ちに応えてあげたいのですが、自分の行為によって彼女の将来を奪ってしまうリスクを考えて頑なに断ってきました。母親の事もあり、彼女自身もワクチンを打つことを半ば諦めています。僕がワクチンを接種することも勿論視野に入れていますが、コンドームを装着可能しての行為以外をあと4年はする予定がないこと、僕がほかの女性との性行為を行う事が無いこと(感染リスクがゼロ?)なので対策としてはあまり効果が無いと感じています。

折衷案として定期的な子宮頸がんの検診を受けることを条件に提案しようと思っているのですが、そういった場合の適切な検査頻度とリスクについてお伺いしたいです。前置きが長くなって申し訳ありません。

また、彼女との行為についてあえて先述しましたが現状の行為によるリスク(感染可能性)についてもお伺いしたいです。よろしくお願いします。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます。


HPVワクチン未接種、性交未経験のパートナー(女性)、がいて、自分(男性)は性交経験はある。


今後彼女と性行為を初めてするとして、子宮頸癌検診を受ける間隔など注意すべき点はあるかというご相談ですね。


まず、根本的な話なのですが、パートナーさんのお母様がワクチン接種に反対しているとの事ですが、ご本人様は接種をしたいのでしょうか。


20歳であれば成人ですし、ご本人様の意思で接種は可能です。保護者の同意も必要ありません。接種したことも家族にバレません。


性格的に接種したことを隠すことができないということなのでしょうか。


もし保護者の同意が必要と思われているのであれば誤解ですので、ご自身の判断で接種をお勧めします。


ところで、ご質問者様の年齢がわかりませんが、彼女のHPV感染を防ぐという目的でのご質問者様自身のワクチン接種は意味がないです。


今後パートナーが変わる可能性があって、そのパートナーからのウイルス感染を予防する目的であれば意味があります。


ですので、それはご本人様が年齢や今後のライフプランを考えて接種を決めていいでしょう。


話は戻りますが、やはりパートナーがワクチンを打たないのであれば、通常通り2年に1回は子宮頸がん検診を受けていただく、それ以上でもそれ以下でもありません。


そこで引っ掛かったら精密検査をします。


タバコはリスクになるのでお互いやめましょうね。


ちなみにパートナーとはコンドームをしているとのことですが肛門性交など、性的な接触はあるようなので、HPVにすでに感染している可能性は高いです。


以上ご参考になれば幸いです。

また何かありましたらいつでもご相談くださいね。

9

2023年08月08日 17時27分


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