指名:高橋怜奈/産婦人科医YouTuber 先生

流産について

20代女性

こんにちは。
いつもTwitter、YouTube等拝見しており大変勉強になっています。

そして、双子ちゃんのご出産もお疲れ様でした。自分のことのように嬉しかったです。
育児も大変だとは思いますが無理なく頑張られてくださいね。

私は現在28歳、既婚です。
今年の春に結婚し、結婚と同時に妊活希望であり、今年6月に人生で初めての妊娠をしました。
過去に子宮内膜症で通院していた経歴もあるため、不妊覚悟だったのですが妊活後数ヶ月で妊娠しとても嬉しかったです。

ですが、7月末に9週で胎児の心拍が見えない、すなわちけい留流産となりました。7週で心拍確認して、心拍確認後は流産率も低下すると勝手に認識していたのもあり、ショックと悲しみと悔しさでずっと泣き続けました。

自然排出か手術かの選択を提案され、急な大量出血も怖いと思ったので8月上旬に手術して、この度無事終わりました。
今は流産後の生理再開をのんびりと待ち中です。

そこで質問があります。
①流産の手術の際に亡くなっている胎児を病理検査に回します、と言われて検査されました。しかし結果は異常がなし、とのことでした。初期の流産のほとんどが赤ちゃんの染色体異常が原因と認識しているものの、検査結果は異常なしということは、赤ちゃんではなく母体に何か原因があったのではないか、ということなのでしょうか。また、異常がなしという言葉の反対を捉えると、ならどうして私は流産してしまったのか、私が何か悪かったのではないか、と思って辛くなってしまうのですが、この場合の異常なしというのはどういう意味なのでしょうか
②今はまだ心身ともに疲弊しているため妊活を控える予定なのですが、今年の冬ぐらいにまた妊娠をしたいと考えています。初めての妊娠が初めての流産に終わり、現在自分自身に自信がなくなり、どうやったら次の子は無事成長するのだろうかと考えてはたまらなく不安になります。もし次の妊娠をした場合、前回の流産の件を踏まえた上で何か気をつけるべき事項、行動等はありますでしょうか

お忙しい中、恐縮です。
お返事は全く急ぎませんので、よろしくお願いします。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます。

そして、あたたかいお言葉もありがとうございます!


とてもお辛い時期にご相談くださりありがとうございます。


自然流産は10~15%の確率で一定におこります。初期流産のほとんどの原因は、赤ちゃんの染色体の異常と言われています。何かしたからとか、何か食べたからとか、ご自身を責めないようにしてくださいね。

そして、今回残念ながら流産をしてしまったからと言って、次の妊娠で流産しやすくなることもありません。


ただ、2回流産を繰り返した場合には、精密な検査をされることをお勧めします。


さて、流産手術後の病理検査で異常がなかった、という事は、つまり流産の原因がわからなかったという事です。

胞状奇胎や感染の兆候などがなかったという事でしょう。


次のご妊娠に向けてですが、特に注意すべき事はありません。先に述べたように初期流産の原因のほとんどは赤ちゃんの染色体異常なのです。

元気なお子様に会える確率の方が高いでしょう。


これは流産の既往に関係なく、ご妊娠希望される方皆さんにお伝えしている事ですが、妊娠希望される前から葉酸の摂取をお勧めします。一般的に妊娠前にできることとしたら、そのくらいかなと思います。


また、もともと子宮内膜症があって、今回ご妊娠に至ったとのことですが、もし冬まで妊娠希望がない場合は、子宮内膜症の予防のために、数ヶ月でもピルを服用してもいいと思います。

元々子宮内膜症がある方はまた月経が再開してしまうと、悪化してしまう場合があります。


ご参考になれば幸いです。

妊活は少しお休みされるとの事、今はゆっくり休んで、楽しいこともたくさんして、穏やかな気持ちで過ごせるようにお祈りしております。


そして、いつも前向きになれるとは限らず、ネガティブに、マイナスに考えてしまうこともあると思います。(私は不妊治療中がそれにあたりました。)

でもそれは当たり前の感情で、それを否定する必要はありません。

そのような感情になって当然だと受け止めてあげることで、自分を解放することができます。自分の気持ちに蓋をしてしまうと、あとで感情がおさえられなくなったり、喜べるところで素直に喜べなくなってしまうことがあるかもしれません。


悲しい、辛い気持ちの時には無理に笑おう、人の幸せを喜ぼうとせず、周りの人にたくさん甘えて、自分を甘やかしてあげてください。


きっとかわいいかわいいお子様に会えることを心よりお祈りしております。


また、相談できる窓口も自治体にあります。


https://amp.amebaownd.com/posts/34126681


https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/madoguchi.pdf


お住まいの自治体のホームページなどにもあるかもしれません。そのようなところにお辛い時はご相談されるのも選択肢ですよ。


少しでも参考になれば幸いです。

また何かご不安なことがありましたらいつでもご相談くださいね。

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2023年08月26日 10時04分


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YouTuber、産婦人科専門医、指導医、がん治療認定医、性教育認定講師です。生理、更年期、癌、セックス、婦人科形成手術、なんでもご相談ください。
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