授乳量について

10歳未満女性

カメラ

※添付画像は投稿者ご本人と医師のみ参照可能です

元々完母でしたが、生後5ヶ月頃から体感的に母乳量が減ったと感じていました
それでも子ども自身は欲しがって泣くこともなく、ミルクを追加してもあまり飲まないタイプでした
6ヶ月頃肺炎になり哺乳不良で入院したとき、母乳測定をしたところ1回辺り100ml(1日6-7回授乳)も出ていなかった(飲めていなかった)ことから、退院後は離乳食に加え積極的にミルクを足すようにしました
(飲んでくれる日だと1日合計で200ml)

成長曲線で見ても5ヶ月頃までは伸びがいいのですが、5ヶ月頃以降は曲線の範囲内であるものの曲線より緩かな増加になりました

現在は7ヶ月で7.1kgです
身長は51cmで曲線外のため経過観察中です

実は5ヶ月頃から1-2ヶ月間栄養が足りていなかったのではと今更ですが不安になっています

栄養が足りていなかった場合の将来的な影響を教えてください

回答済み

小児科

こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。

「生後7か月の乳児が、生後5-6か月くらいの間に母乳の量が不足してしまっていた影響で体重の増えが緩やかになってしまっていた可能性があるが、栄養不足による将来的な影響は何かないか」というご相談ですね。


母乳の量はなかなか目で見ることは難しく、ある程度の期間の体重や身長の増え方を確認しなければわからないので、悩ましいですよね。やや体重の増えが緩かったということで、ご心配になられるお気持ちはよくわかります。


確かに乳児期の栄養不足は、将来に影響を与える可能性は否定できませんが、成長曲線のみを考えるとそれほど栄養面に問題があったようには感じられないというのが正直なところです。


乳幼児期には、ミルクの拒否や離乳食の進み具合、偏食、体調不良など様々な要因で1〜3か月、長いと半年くらい体重や身長が思うように増えてこないということがよくあります。

多くは徐々に食べられる量が増えてくることで、成長曲線は一時的に鈍化しても、ご相談者様と同じようにもとのライン上に戻ってきます。こういった一時的な栄養の不足がどのくらい影響を起こすか、というのは明確ではありませんが、短期間で栄養状態が戻ってくる場合にはあまり大きな問題はないように考えています。


なお、乳幼児期の栄養が将来に影響を与えるという学説には、DOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)というものが有名です。妊娠中の低栄養や低出生体重が将来的な肥満や高血圧に影響する可能性があるという、第二次世界大戦中にオランダでおきた大飢饉による子宮内低栄養状態で生まれた子どもたちに肥満が多かったことから研究が進んだ理論です。

受胎〜2歳くらいまでの環境や栄養状態には注意していきましょうというのが、現状での認識というところではありますが、どのくらいの栄養不足で影響が出始めるのかは、はっきりしていません。

ただ、少なくともご相談者様のお子さんの成長曲線は一般的によく見られる程度ではありますので、あまりリスクが高い印象ではありません。


もちろん、栄養状態に関わらず、成長発達の段階では気になることが出てくることは誰にでもありえることですので、定期的な検診などは引き続き受けていっていただくことが大切です。


ただし、直接診察させていただいているわけではありませんので、適宜かかりつけの先生にもご相談いただければと思います。


お答えとしては上記となります。

ご参考になりましたら幸いです。


参考:昭和大学 DOHaDとは https://www10.showa-u.ac.jp/~dohad/explanation.html#:~:text=DOHaD%20%E3%81%A8%E3%81%AFDevelopmental%20Origins,%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E6%A6%82%E5%BF%B5%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82


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2023年08月30日 23時27分


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小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

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