相談詳細

幼児の親の機嫌をうかがうような発言について

10歳未満その他

こんにちは。
いつも回答参考にさせていただいております。

3歳7ヶ月の娘について相談です。
最近はおしゃべりも達者で自我も強くなり、やりたくないことはやらない、食べたくないものは食べない等、成長過程として必要なフェーズとはわかっているのですが、親としても試行錯誤しながらの毎日を過ごしています。
最近娘が親の機嫌をうかがうような発言が多くなってきているなと感じており、例えば、脈絡もなく「お母さん(お父さん)大好き〜」と言ったり、大して好きでないご飯を食べて「おいしい!また作って」と言います。
私も夫も娘に対して怒鳴ったり感情的に怒ることはないのですが、どうしてもイライラとしてしまうことがあり、きっと表情や雰囲気にあらわれてしまっていると思うのです。
それを感じ取っているからそのような発言が多くなっているのでしょうか?それとも発達段階ではよくあることなのでしょうか?

また私自身現在妊娠34週であり、疲れやすく思うように娘にかまえていないことも一因かもしれません。
今後二人育児になり、娘のケアもしっかりしないといけないとは思っているのですが、具体的に何に気をつけたらよいかわかりません。その点についてももしご教示いただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。

回答済み

小児科

こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。

「3歳7か月のお子さんが、自我が強くなり、親としては試行錯誤をしている状況だが、ときどき急に「ママ大好き〜」やあまり好きではないものを食べて「おいしい!また作って!」など機嫌をうかがうような発言があり、気になっている。親の機嫌をうかがっているような状況なのか、発達段階としてよくあることなのか、どう考えるか。またもうすぐ第二子が生まれるため、今後どういったことに気をつけていくべきか。」というご相談ですね。


子どもたちと一緒に過ごしていると、日々の成長を喜びつつも、不安になったり、イライラしてしまったりと悩むことはたくさんありますよね。普段とちょっと違う行動・言動が、どういった意味が込められているのかなど、気になるお気持ちはよくわかります。

なんとなくの想像で申し訳ありませんが、日常からご相談者様として、お子さんに振り回されている面を感じつつも、嫌な思いもさせてしまっているのではないかと心配されている状況なのかなと感じました。

今回のご相談は、お子さんの行動や言葉に対して、十分に向き合っているからこそ出てくるお悩みであることは間違いないと思います。


「ママ大好き」や「おいしい!また作って!」などの言葉の真意は、極論としては、お子さん自身にしかわからないというのが前提ではありますが、一般的に一人の小児科医としてどう考えているかとう側面で回答させていただきます。


こういった言葉などは、確かに気を使っているような場面も全くないとは言いませんが、基本的にはそういう気持ちを伝えたいというあらわれなのだと考えています。

妊娠されていることは十分理解していると思いますので、場合によっては自分への愛情が少し奪われてしまうかもしれない、という焦りなどの気持ちも背景にはあるかもしれません。

しかし、いずれにしてもその発言の目的としては、親御さんに愛情を伝えたい、良い注目を向けてもらえたいなどが主体なのではないかなと想像します。その上で、気持ちを受け入れてもらえるのか、という愛情の確かめという側面もあるかもしれません。


3歳のお子さんですと、好きという気持ちを伝えたいということは日常的に出てくると思います。それをしっかり言葉にすることができているというのは、とても素敵なことです。


そのため、あえて「おかしいな」などと勘ぐる必要はなく、そういった言葉を伝えてくれてありがとうという感謝や、嬉しいよという気持ちを伝えていただくということが大切だと考えています。

(若干場違いであったり、よくわからないなと思うタイミングでも、言葉・行動自体は決しておかしなことではないものだと思います)


発達に特性のある子への関わり方を学ぶ「ペアレント・トレーニング」というものがありますが、その考えの中で、お子さんの行動を「好ましい行動」「好ましくない行動」「危険な行動・許しがたい行動」に分けて対応しましょうというお話があります。

一人のお子さんの中でも、いろいろな行動があるのは当然ですので、こういった「好ましい行動」をとってくれたときには、ありがとう、嬉しいよというポジティブ(肯定的)な対応をしていただくことをおすすめしています。


今後二人育児になっていく上で、私の中では(個人的な意見となり申し訳ありませんが…)大切にしていただきたいなと考えていることとしては、第一子も第二子も(親御さん含めて)対等な人間であるという認識です。

もちろん小さな頃の方が手がかかってしまうことは当然ではありますが、姉だから〇〇だ、姉らしく振る舞えないのは困るなどのように、一人の人間から「姉(第一子)」という役職に移ってしまうことがよくあります。

姉っぽい行動をする場面であっても、あまり好ましくない行動をする場面であっても、どちらもかけがえのない娘さんであることには違いがないので、変わらず一人の対等な人間であるという認識をできれば大切にしていただきたいなと考えています。


ただ、こちらはあまり具体的な内容ではありませんね…。

上記のため、具体的にはできるだけ対等にお話ができる時間を作っていただきたいなと思います。例えば、寝る前に絵本を読んであげる時間などで、姉という存在ではなく、今までと変わらない関係性で過ごせる時間があると、自分の居場所に安心できるのかなと感じます。


今後もいろいろなタイミングで言葉や行動が気になる、心配であるという場面は出てくるものと思います。ただ、お子さんの成長・発達に伴うものではありますので、大切な場面の一つという側面もあります。

どうするべきなのかなど疑問に思う場合や、心配になられる場合には、適宜こういったツイキュアなどの場やかかりつけの先生などにご相談いただければと思います。


長文で失礼いたしました。

回答としては上記となります。ご参考になりましたら幸いです。

2

2023年08月31日 00時32分


参考になりましたか?
ハートを贈りどっと@小児科医先生を
サポートしよう!

小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

相談一覧