指名:こどアレ@小児科&アレルギー 先生

溶連菌の検査はいつまでやりますか?

10代女性

長男が11歳になりました。
一年生の頃は喉が痛くなったら、毎回溶連菌の検査をされていた様に思うのですが、
最近は溶連菌の検査はされなくなりました。
溶連菌は抗生剤を飲まないといけないイメージなので不安なんですが、
よく考えたら大人は子供から溶連菌をうつされても抗生剤はのまないので、大きくなれば溶連菌の検査自体不要なんですかね?

溶連菌の場合、抗生剤を飲まないとだめなのでしょうか?

回答済み

小児科

ご指名でのご相談ありがとうございます。溶連菌の検査について、11歳のお子さん、「1年生の頃は喉が痛くなったら毎回溶連菌の検査をされていた、最近は溶連菌の検査はされない、大きくなれば不要なのか?抗菌薬を飲まなくて良いのか?」というご質問でした。

ご指摘のように、小学校高学年のお子さんでも、大人でも溶連菌性の咽頭炎にはなります。確かに抗菌薬の内服をしなくても数日間で自然に治ることも少なくありません。ただ、発熱や強い咽頭痛の際には、抗菌薬を内服することで、明らかに発熱期間は短くなりますし、咽頭痛の程度も軽くなることが多いですし、頻度は高くありませんが、その後の腎炎やリウマチ熱などの合併症を予防出来る可能性が高く、診断が付いた場合は抗菌薬で治療することが多いかと思います。

溶連菌性咽頭炎の診断は、外来で数十分で結果が出るので喉の迅速検査でなされることが多いのですが、迅速検査をされるかどうかは先生により意見が異なる可能性があります。一般的には「発熱がある」「喉の赤みが強い」「咳や鼻水などの症状が少ない」というような場合に溶連菌の検査をされる先生が多いかと思います。溶連菌の可能性が低い際に検査するデメリットは、もちろん不要な検査で喉をぐりぐりされて嫌とか、待ち時間が長くなるだけでなく、実はもともと溶連菌が普段から喉に住みついているお子さんも居ますので(保菌者、喉に溶連菌は居るけど普段特に悪さをしていない)、そういうお子さんで溶連菌の検査をすると、今回の発熱は溶連菌のせいではないのに溶連菌の迅速検査は陽性となり、検査自体の意味が乏しくなってしまいますし、発熱の原因として紛らわしくなります。あくまで、症状や咽頭の所見にて溶連菌性咽頭炎の疑いが強い際に検査をすると診断の精度が上がるかと思います。

お子さんに関しては、おそらくその都度かかりつけの先生が溶連菌性咽頭炎の可能性が高くないとご判断されて検査をされないのではないかを思われますが、実際のところ、かかりつけの先生がどのような際に検査されるのかは僕にはわかりませんので、受診された際にお尋ねになると良いかと思います。僕からの回答は以上となります。

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2023年09月01日 15時00分


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