高熱時に必ず受診すべきか

10歳未満女性

子どもが熱を出したときの受診の必要性についての質問です。

小児科の先生方のポストを拝見すると、40度くらいの発熱があっても『食う、寝る、遊ぶ』ができていればいいとあります。

しかし現在はインフルエンザや新型コロナも流行っていて、自分の子どもが幼稚園に通っており、感染リスクがあるので、受診をして検査を受ける必要性もあるのでは、と感じてしまいます。(実際に検査をするかしないかは先生の判断になるとは思いますが)

高熱を出していても、水分が摂れて遊ぶ元気があるのであれば、わざわざ小児科を受診して検査をする必要はないと考えていいのでしょうか。
個人的には自分が安易にただの風邪と判断したものが、新型コロナやインフルエンザだったときに周囲に感染リスクを広げないかが心配です。

回答済み

小児科

こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。

「小児科医が、熱は高くても『食う・寝る・遊ぶ』ができていれば良いと発信しているのを見ましたが、インフルエンザやコロナウイルスが流行している状況では、受診して検査を受けた方が良いのではないかと感じています。高熱があっても、元気があれば、小児科を受診する必要はないと考えても良いのでしょうか?」というご相談ですね。


確かに、インフルエンザやコロナが流行している状況では、「インフルやコロナかどうか」というのは、皆さん気になるところだと思います。検査をしていなかったせいで感染を広げてしまうことになってしまわないか、心配されるお気持ちもよくわかります。

(実際に、園や学校から検査をしてきてくださいと言われる方も少なくないと思います)


高熱が出た場合に受診が必要かどうか、というのはお子さんの健康上のリスクと社会的な適応とは分けて考える必要があると思います。


健康上のリスクから考えると、高熱があっても水分が取れていて、ある程度元気があれば、少なくともすぐに受診する必要はありません。

だんだん調子が悪くなってきた場合や、元気があっても3-4日程度熱が続いている、咳や鼻水などの症状がかなり辛い状況などのときに受診していただくという形でも特に問題はないかなと思います。

もちろん、熱が出るとすぐにぐったりしてしまって調子が悪くなるお子さんや、解熱剤をできれば処方してほしいなどの理由がありましたら、日中の時間帯に適宜受診していただいて良いかなと思います。


社会的な適応をどう考えるか、というところですが、私自身の意見としては、基本的には上記と同様に調子が悪くなるようなら受診するというスタンスを勧めてはいます。

インフルエンザやコロナウイルスを含めて、他の風邪もやはり解熱してから最低でも24時間以上はあけて、咳・鼻水などもピークを超えてから登園・登校を再開するという方向性で対応していただければ、大きな問題はないとは思います(インフル・コロナでの推奨期間より短くはなってしまいますが…)。

ただ、同じクラスで感染者が何人か出ている、他のクラスが学級閉鎖になっているなど、感染リスクがかなり高い段階であれば、適宜検査のために受診していただいても良いかと思います。

また、同居の大人の方などにも熱が出ている場合には、より可能性が高くなるため、社会的な意義も含めて、検査しておいた方が対策はしやすいのかなと思います。

なお、綺麗事ではありますが、個人的には検査結果によって大きく治療方針が変わるわけではないため、痛みを伴う検査はできれば避けたいという気持ちも小さくありません。インフルエンザは、抗ウイルス薬の投与を検討できるというメリットはあるので、選択肢としてないわけではありませんが、少なくとも『食う・寝る・遊ぶ』ができるレベルの重症度であれば、必ずしも必要はありません。


私は状況的に感染リスクが高く、確認のためにも検査を希望されて、元気はあるけど早めに受診する、というのは全くおかしなことではないと思います。

ただ同時に、元気があるのであえて検査はせず、もしかしたらコロナ・インフルかもしれないので、少し長めに休みを取っておくというのも全く問題はないという認識です。

もちろんこれは綺麗事という側面もあり、保育所や学校の状況や方針によって、なるべく検査をやっていくということもあるのは事実です。


とりとめのないお答えとなってしまい、申し訳ありません。私たちとしても必要性という面と社会的な適応などの間で悩むことはよくある領域、というようにご理解いただければと思います。

なお、検査のためという理由も含めて受診される場合でも、少なくとも発熱から12時間以上、できれば24時間以上たったところで受診していただければ、検査の正確性が上がりますので、ご配慮いただければと思います。


お答えとしては上記となります。

ご参考になりましたら幸いです。

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2023年09月18日 00時10分


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