指名:こどアレ@小児科&アレルギー 先生

離乳食を与える際の食物アレルギー対策

10歳未満男性

以前先生のツイートで、皮膚の湿疹などからアレルゲンが侵入して食物アレルギーを発生する場合があること、離乳食時にワセリンで皮膚を保護する重要性を知りました。

もうすぐ離乳食開始を控えている子どもがいるためお尋ねさせてください。

・おかゆや野菜ペーストなど食物アレルギー発生が考えづらい食材でも、口まわりにワセリンを塗って保護してから与えるべきでしょうか?

・手づかみ食べをさせるとき、子どもの手にワセリンを塗るのはさすがに難しいので素手で食べさせ、食べ終わったらウェットティッシュなどで手を拭うので十分でしょうか?

お手数ですがご回答よろしくお願いいたします。

回答済み

小児科

離乳食を与える際の食物アレルギー対策について、ご指名でのご相談ありがとうございます。「皮膚の湿疹などからアレルゲンが侵入して食物アレルギーを発生する場合があること、離乳食時にワセリンで皮膚を保護する重要性を知った、おかゆや野菜ペーストなど食物アレルギー発生が考えづらい食材でも口まわりにワセリンを塗って保護してから与えるべきか?手づかみ食べの際、子どもの手にワセリンを塗るのは難しいので素手で食べて食べ終わったらウェットティッシュなどで手を拭うので十分か?」というご質問でした。

大雑把にいうと「皮膚からアレルゲンが侵入して抗体を作ってアレルギーを発症する」ということ、ご存知でありがたいです。ただ、その「皮膚からの侵入」に関しては、食事の際に口の周りに付着すること以上に、実は卵などのアレルゲンは家中に散らばっていて、日常生活の中でその周囲のアレルゲンが皮膚に付着することにより抗体を作る(感作)ということの方が、アレルゲンと接触する面積や量、接触する時間から考えるとはるかに多いと考えられ、アレルギーの発症のメインは普段の周囲のアレルゲンからの感作だと思われます。つまり、普段のスキンケアにてお子さんの皮膚の状態をより良く保って頂くことが重要かと思われます。

「お子さんのアレルギーの素質」「お子さんの皮膚の状態」「周囲のアレルゲンの量」などにも関連しますが、アレルギー体質が強かったり、皮膚の状態が悪いようでなければ、それほど厳密に食事の際の口の周りの保護をしたりしなくて良いのではないかとも考えます。もちろん、食べる際に口の周りが赤くなりがちなお子さんであれば、普段から食事の際にワセリンにて保護されると良いかと思いますが、そうでなければ、アレルギーを起こす頻度の高い食材の時だけワセリンで保護するということでも良いかと思います。また、手づかみ食べの際のワセリンも手自体が湿疹が多いということでなければ、食後に拭くということで良いかと思います。

以上、ご参考になれば幸いです。大変ですが、スキンケアしつつ、少しずつ食事を食べ進めること、よろしくお願いいたします。

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2023年10月15日 21時44分


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