指名:高橋怜奈/産婦人科医YouTuber 先生

ミニピルの病気のリスクの有無について

30代女性

生理痛がひどいため、オンライ診療をしてミニピル(アザリアとセラゼッタ)を処方してもらいました。
こちらの薬についてオンライン診療時に確認できなかったことがあるのでお伺いしたいのですが、

ミニピルは血栓症のリスクはかなり低いとのことですが、他の病気のリスクなどはあるのでしょうか。

ネットなどでみると、低用量ピルなどは、乳がんや子宮頚がんなどのリスクが少し上がる(子宮体がんのリスクは下がるなど)のように書いてあるものをみましたが、ミニピルも上記のリスクがあるのでしょうか。

ミニピルについての情報があまりなく、確認しておきたいので、ミニピルの婦人科系などのがんのリスクについてお伺いしたいです。

長文すみませんが、よろしくお願いいたします。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます。


生理痛に対して、ミニピルを服用しているが、子宮頸癌や乳がんリスクはどうかというご相談ですね。


ミニピルはピルと違いエストロゲンが入っていない、黄体ホルモンのみのプロゲスチン製剤です。


黄体ホルモン単独の製剤は、乳がんリスクを有意に増加させないという報告と、わずかながらに増加する可能性があるという報告があります。


ピルにしても黄体ホルモン単独の製剤にしても、それによるリスクは肥満、アルコール摂取、運動不足といった一般的リスクと比べて高くはないとされています。


ホルモン製剤内服の有無に関わらず、40歳以上の方は乳がん検診を定期的に受けていただく事が大切です。


子宮頸癌に関してはプロゲスチン製剤に関するデータは今のところありませんが、ピルと同じように20歳以上で性交経験のある方は検診を受けていただく、タバコを吸わないなどが大切です。


ちなみに、月経困難症でミニピルの服用とのことですが、オンラインでは診察はされていないと思いますので、対面の産婦人科で超音波検査をされることをおすすめします。

また、月経困難症にたいしては保険適応で黄体ホルモン製剤(ジエノゲストやノアルテン)を処方できますので、金銭的な意味でも良いと思います。


以上、ご参考になりましたら幸いです。また何かご不安なことがありましたらいつでもご相談くださいね。

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2023年10月25日 10時52分


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