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相談詳細

ミレーナを入れている場合の、黄体ホルモン剤の服用について

40代女性

49歳女性です。
3年前からからミレーナを入れています。
更年期症状が出てきたので、エストラーナテープのHRTを始めたいと婦人科の診察を受け、試しに2週間使ってみることになりました。

最初に診察した医師は、ミレーナが入っているので、副作用を防ぐための黄体ホルモン剤の服用は不必要との事でした。

2週間使用してみて、更年期症状が軽減してきたので続けたいと申し出に改めて病院に伺いました。
その際、最初とは別の医師に診察していただきました。

その医師は、ミレーナが入っていても、副作用を防ぐために黄体ホルモンの服用が必要との事で、1ヶ月分テープを出し、その次の診察で黄体ホルモン剤を出します、との事でした。

エストラーナテープを使用すると、子宮内膜が厚くなり子宮体がんのリスクが上がるという副作用があるので、黄体ホルモンを服用する事で、内膜を薄くしリスクを下げる必要がある。
しかし、ミレーナは黄体ホルモンが塗布してあり、子宮内膜を薄く保つ作用があるので、黄体ホルモン剤を服用する必要はない、と理解していました。

それとは別の副作用もあって、黄体ホルモン剤が必要になるのでしょうか?

同じ病院の医師で、おっしゃることが違うので混乱しております。
どちらの先生が仰る事が正しいのでしょうか。
(余談ですが、アスクドクターというサイトを参考にしようと見ていたところ、ミレーナとエストラーナテープは併用しないので、ミレーナは抜去が必要と仰っている医師もいました。しかしTwitterの宗美玄先生は、ミレーナ入っていると、ホルモン補充だけで良いので楽!と仰っており、本当に何が
正しいのか分からなくなりました。)

また、次に伺う時どちらの先生に診察していただくかは分かりません。どうやって申し出れば良いのか困っています。

どうぞ、お教えくださいますよう、よろしくお願いいたします。

回答済み

産婦人科

ご質問頂き有難うございます。 色々な先生より異なる意見があって非常にご心配なお気持ちだったかと思います。 こちらの回答では、一般的な回答を「ホルモン補充療法ガイドライン」に基づいてお答えさせて頂きます。 ご心配になっている子宮体がんとホルモン補充療法との関係については、「子宮がある方へのエストロゲン製剤単独投与は子宮内膜癌のリスクを上昇させるが、死亡率には変化を与えない」とガイドラインに記述されています。 子宮内膜癌=子宮体がん、エストラーナテープ®︎はエストロゲン製剤と考えて頂いて良いです。 つまり、子宮がある方に対してエストラーナテープ®︎を使用する際には子宮体癌のリスクも考慮して対応する必要があります。 次に、子宮体癌や前癌病変である子宮内膜増殖症のリスクに対して黄体ホルモンを併用する必要がありますが、使用されるエストロゲン製剤の種類やその用量、また黄体ホルモン製剤の種類とその用量、投与レジメン(薬物治療における薬剤の種類や量、期間、手順などを時系列で示した計画のことをいいます。 )によってリスクは変化します。 ここで黄体ホルモンをミレーナで代用できるか、という点についてですが、日本ではミレーナ®︎(LNG-IUS)を利用する方法も報告されています[1]。 その他のリスクとしては、子宮頸部腺癌においてはエストロゲン製剤の投与によりリスクが上昇する可能性が報告されています[2]。 質問して頂くポイントをまとめますと、主治医の先生には「①ガイドラインにはHRTによる子宮内膜増殖症や子宮体癌の発症リスク予防のための黄体ホルモン補充についてどの様な記載があるのか、②現在のエストラーナテープの用量の場合にはミレーナ挿入で問題ないか、③HRT(特にエストロゲン単独投与)の際の子宮体癌以外の癌の発症リスク」についてご質問して頂きつつ、情報共有をしていただければと思います。 もし分かりにくい点や、ご質問など追加でありましたらご遠慮なく仰って下さい。 どうぞお大事になさって下さい。宜しくお願い致します。 [1] Jaakkola S, Lyytinen HK, Dyba T, Ylikorkala O, Pukkala E. Endometrial cancer associated with various forms of postmenopausal hormone therapy: a case control study. Int J Cancer 2011;128:10ths 644-1651 [2] Lancy JV, Brinton LA, Barnes WA, Gravitt PE, Greenberg MD, Hadjimicael OC, McGowan L, Mortel R, Schwartz PE, Kurman RJ, Hildescheim A. Use of hormone replacement therapy and adenocarcinomas and squamous cell carcinomas of the uterine cervix. Gynecol Oncol;77;149-154

丁寧なご回答をありがとうございました。
先日、ミレーナの他に黄体ホルモンが必要と仰った医師に、診察を受けました。
アドバイスいただいた質問をし、お話をさせてもらった結果、黄体ホルモンの使用はしない事になりました。

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2022年01月12日 15時17分


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