指名:相川晴(HAL) 先生

コロナ対策について

30代その他

今1歳5ヶ月の娘がいて、2020年にコロナ禍が始まって以降、これまで徹底的なコロナ対策をしてきました。遊び目的の外出は一切せず、外食もせず、帰省もせず、外で買った物を触った後は手を洗うか物を消毒する等して、我が子を守るために必死で頑張ってきました。

しかし、夫が我慢の限界だと言っています。周囲はマスクを外してコロナが終わった雰囲気で、頻繁に飲み会などに誘われるのに、私による規制で行けないのが我慢ならないそうで、夫婦喧嘩が最近耐えません。
夫としては①1ヶ月に一度1人でカラオケに行くこと②会社の大人数での飲み会に参加すること③複数の友人と飲み会をすることを許容してほしいとのことでした。
どれが一番リスクが低いのでしょうか。また、頻度としてはどの程度なら許容され得るものなのでしょうか。①については、2020年頃、1人カラオケでも感染者が続出し、カラオケボックスにいること自体がリスキーだという新聞記事を読み、行くのをやめてもらっていました。ですが、夫は私がリスクを過大に評価し過ぎていると言っています。たまたま飲み会やカラオケボックスにいた人の中にコロナ感染者がいて、それでたまたま自分にうつり、たまたま我が子にもうつし、たまたま重症化/後遺症をもたらす、というのは何%の話だ、というのが夫の主張です。
また、いつコロナが終わるか、何を以てコロナを終わったとするのかも分からないから、これが永遠に続くと思うと耐えられないそうです。
私にはどうしたらいいのかわかりません。娘を守るために必死なのですが、このままでは夫婦関係が終わりそうです。

先生の意見をお聞かせいただけると嬉しいです。

回答済み

一般内科

ご質問ありがとうございます。


1歳5ヶ月の娘さんに感染させないために、これまで徹底的な感染対策をしてきたけれども、夫さんが我慢の限界と言っている、なにをどこまで許容していいのか……というご相談ですね。


既往歴に心房・心室中隔欠損症と書かれていますので(程度はわかりませんので推測ですが)それもあっての感染対策かと思います。もちろん基礎疾患なくてもお子さんに感染させたくないというお気持ちは痛いほどわかります。


正直なところ、私もなにをどこまでやっていいのか? について明確な答えを持っていません。申し訳ありません。

というのも、感染のリスクをどこまで許容できるか、個人の考えにかなり左右されるからです。

例えば、人の誰もいない山奥で家族だけで暮らし、今後誰とも会わずに過ごせば、新型コロナウイルスに感染する可能性は限りなくゼロになると思います。しかし、それを実行できる人は大変限られるでしょう。

なぜそれを実行できないか? お金の問題かもしれませんし、人と会わないことが耐えられないからかもしれません。自給自足するには能力が足りないからかもしれない。

なにより人間は、ただ生きているだけじゃなくて、人間同士の繋がりがあって生きてます。感染症だけで分断されて、個々に生きていくには無理がある。

感染症の対策のために生きていく意味をなくしてしまうのは、とても悲しいことと私は思います。

しかし、命も守る必要があります。やはり感染しないに越したことはないです。

なので、できるだけ感染のリスクは下げつつ、それでも最低限生きていく楽しさは忘れずにいてほしい。ましてや夫さんという、娘さんを守る同士であり、大切なご家族の心の健康も、ぜひ守ってあげてほしいです。


1人でカラオケに行くことについては、もうこれはリスクとしてかなり低いと考えます。2020年ごろの記事を探しましたが、ヒトカラで感染した話は出てきませんでした。ただ私も確かそんな報道があったことは記憶しています。今考えますと、おそらく、換気が相当に悪い環境だったか、それかそれ以外のところで感染したのではないか……? と思います。

これはカラオケの業界が出している記事なので、どのくらい信じていいかはわかりませんが、2020年当時かなりカラオケのクラスターが騒がれたため、業界として換気にはかなり気をつけているようです。

https://www2.karaoke.or.jp/covid-19/

(ちなみにこちらは富嶽のシミュレーション結果で、複数人で歌う場合のリスクを減らす方法が書かれていますので、必要な場合は参考にされてください)

https://www2.karaoke.or.jp/covid-19/shisansiryou/

換気の良いカラオケボックスでの一人カラオケでの感染リスクは、例えばスーパーに買い物に行くリスクよりも低いんじゃないかと私は思います。スーパーの方が不特定多数の人が同じ空間にいますしね。


飲み会のリスクに関しては、一人カラオケよりかなり高いだろうと思います。

ただ、繰り返しますが、心の健康も大切です。本当に大切です。

リスクが高そうな行動に関しては、周囲の感染者が少なくなっている時はOKとする、感染者が増えてきたら減らす、というような対策もありかもしれません。例えば県内に100人くらいしか感染者がいない時に、偶然その飲み屋に感染者がいる可能性自体、ほぼゼロに近くなりますよね。

ただ、ゼロではありません。でも、そこをなんとか乗り越えていく作業が必要になってきていると私は感じています。

まずは少数のお友達と、仲の良い方との飲み会から始めてみてはいかがでしょうか(もちろんお互いの体調の良い時に!)。


夫さんも、質問者さまと同様に頑張って対策をされてきたのだと思います。家族を守るため、必死に対策されてきたのでしょう。3年頑張ってらした、それで限界というのであれば、本当に限界なのだと思います。

幸い、ワクチンという武器ができました。治療法も完璧とは言えませんが、増えました。あの2020年に新型コロナウイルスが登場した当時のなにも戦う術がない頃とは変化してきています。

それでもやはり感染はしたくないですし、感染せずに済むのであればそうしてほしいです。手洗いやマスクといった対策は続けていいと思います。でも、感染者が少ない時は少しゆるめ、感染者が増えた時はしっかり対策をするといったメリハリはつけてよいと思います。

万が一感染した時のためにワクチンをお子様含め、必要回数接種して備えてください。もしお子様の主治医の先生がいらっしゃれば、今の病気の状態と感染した場合のリスク・その場合の対処法について一度お話をされてみてください(もうされているかもしれませんが)。

そして夫さんともよく話して、お互いの折り合いのつくポイントを探してみてください。



根拠ある話にならず、申し訳ありません。今後どういったタイプの変異株が出てくるかはわかりませんが、現時点での私の回答とさせていただきます。


おそらくこれまで質問者さまも夫さんも、本当に頑張ってこられたのだと思います。結果、これまでお子さんもご家族も守ってこられて、本当に素晴らしいことと思います。

でも、人間です。一度きりの人生です。リスクはできるだけ減らしつつ、それでも生きる楽しさは忘れないでほしいです。質問者さまも、その夫さんも、そして娘さんも、厄介な感染症のある世の中ではありますが、笑顔で過ごしていけるよう、心からお祈りしております。

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2023年03月24日 01時30分


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