子どもにブルーライトカットメガネは本当に必要なの？

ブルーライトは可視光線の一部（波長 380～495nm 前後の青色成分）であり、太陽光や電球から出る光に含まれています。

このブルーライトは液晶画面からも出るため、スマホやパソコンから出たブルーライトが目に悪い影響を与えると思っている方がいます。

しかし、2021年4月14日に日本眼科学会らが「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」という声明を発表しました。[1]

声明では、ブルーライトが目に障害をきたさないことや、子どもへのブルーライトカットメガネの使用は悪影響の可能性があることが発表され、大きな話題となりました。

そこで、今回は

• ブルーライトが与える影響について
• なぜ子どもへのブルーライトカットメガネの使用が悪影響の可能性があるのかについて

を中心に解説します。

この記事を読めば、ブルーライトカットメガネをどう使えばよいのかわかるようになります。

ブルーライトが与える影響とは

実際に「ブルーライトは目に悪い」、「ブルーライトは目の疲れの原因になる」といった説明をする人もいます。

ところが、現時点でパソコンから出る光の量によって、何らかの目の病気になるという証拠は一つもありません[2]。

とはいえ、ブルーライトが無害というわけではありません。ブルーライトは目ではなく、睡眠の質に影響を与えることが知られています。

寝る2～3時間前に液晶画面から出るブルーライトを見ると、眠りに入りにくくなるなど睡眠の質に影響を与えるとされています。もし寝る2〜3時間前に液晶画面を見るのであれば、睡眠の質を悪くしないためにブルーライトカットメガネをかけるとよいでしょう。

子どもへのブルーライトカットメガネ使用は悪影響！？

この記事でも、ブルーライトカットメガネの悪影響につながる理由を4つ解説します。

（理由1）液晶画面からのブルーライトはさほど多くない

（理由2）ブルーライトカットで太陽の光が十分に浴びられなくなる

（理由3）ブルーライトカットメガネは眼精疲労に効果なし

（理由4）日中にブルーライトカットメガネかけることは根拠がない

また、寝る前だけではなく、日中にもブルーライトカットメガネをかける方もいるでしょう。しかし医学的には、日中の仕事は窓際の明るい所でおこなうとよいとされています。

結果、ブルーライトカットメガネは寝る前とそれ以外で使い分けた方がよいといえます。

まとめ

もし寝る2〜3時間前に液晶画面を見る習慣があれば、寝る前はブルーライトカットメガネをかけましょう。そして寝る前以外の時間は、ブルーライトカットが入っていないメガネをかけてみてはいかがでしょうか。

参考文献