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相川晴(HAL)の相談室

「補完食(離乳食)の相談がしたいけれど、みんなが見えるところでは少し聞きづらい」という方、LINEのようなチャット形式でやり取りしながら話が聞きたいという方、ネットであやしい健康情報見かけたけどどうなのか相談したいという方、ワクチンについて気になることがある方、食物アレルギーの親としてお話ししたいことがある方、ちょっとした雑談がしてみたい方(いるのか?) 私の力の及ぶ範囲でお話しさせていただきます。 有料なのでお気軽にとは言いにくいですが、よかったらメッセージ送ってください。 なんでもお答えするには私の能力が足りませんので、 ・補完食 ・その他普段私がTwitterで呟いているような範囲 でご相談いただけたらと思います。 その他、例えば食物アレルギーの家族としての私と話してみたいこと、などでも大丈夫ですよ。 ▼注意事項 ・返信は24時間以内に返せるようにしますが、状況により前後します。すみません。 ・業者の方、取材、コンサルタント等は想定しておりません(TwitterのDMより別途仕事依頼をしてくださいますようお願い申し上げます)。 ・対応に限界がありますので、人数が増えたら新規登録を停止することがあります。 ・応援プランでの質問はご遠慮ください(キャンセルさせていただくことがあります)
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小児科医れいのなんでも相談室

ご指名の相談も頂戴するようになってきたので、お部屋を作ってみました。 小児科医が解決するのは、なにもこどもたちの病気だけではありません。 お母さんお父さんの抱える不安や心配も、小児科医が解決すべきことと考えています。 とはいえ、普段の受診の時にはなかなか聴きづらいことも多いかと思います。 そんな疑問が解決できる場に、ここがなれば良いなと考えています。 小児専門病院と一般総合病院、そしてクリニックと全てのタイプの医療機関で勤めた経験があるからこそ、多様な質問にお応えできると自負しています。
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補完食の考え方

補完食の考え方

「補完食」という言葉をご存知ですか?赤ちゃんが産まれて、そろそろ離乳食のことを考えないと......でも離乳食ってどんな風に始めたらいいのかな?そんな風に考えて調べるうちに、「補完食」という言葉に辿り着いた方もいらっしゃるかもしれません。「補完食ってなに?離乳食と違うの?」これが、「補完食」という言葉を知った方が一番最初に抱く疑問ではないでしょうか。補完食(complementary feeding)とは、WHOが推奨している、日本で言うところの離乳食、英語ではweaningにあたる言葉です。離乳食を文字通りに解釈すると、「乳」から「離」れるための「食」事ということになります。これに対し、補完食は、「補完」するための「食」事です。さて、一体何を補完するのでしょう?赤ちゃんは産まれてから母乳やミルクを飲んで育ちます。それ以外のものは基本的に必要ありません(病気の時のお薬などは除きます)。しかし、生後6ヶ月頃になると、母乳やミルクだけでは、赤ちゃんが成長したり元気に活動したりするために必要な栄養素の量を満たせなくなってきます。そのため、母乳やミルクに加えて、足りない栄養を補うための食事が必要になってくるのです。母乳やミルクだけでは足りない栄養を「補完」する「食」事、これが「補完食」です。あくまでも栄養の基本は母乳やミルクになりますので、無理にやめる必要はありません。WHOは2歳(もしくはそれ以上)までの授乳を推奨しています。補完食は離乳食と何が違うの?補完食の言葉の意味はわかっても、実際に進める上で、日本の従来の離乳食と何が違うのか心配だという方も少なくないと思います。補完食も離乳食も基本的には同じです。日本の離乳食については、厚生労働省が「授乳・離乳の支援ガイド」を作成しており、そこに離乳食の基本的な考え方がまとめられています。この「授乳・離乳の支援ガイド」は2019年に改定されており、そちらからいくつか引用しますと“離乳とは、成長に伴い、母乳又は育児用ミルク等の乳汁だけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補完するために、乳汁から幼児食に移行する過程をいい、その時に与えられる食事を離乳食という。”“離乳の完了は、母乳または育児用ミルクを飲んでいない状態を意味するものではない。””WHOでは「Complementary Feeding」といい、いわゆる「補完食」と訳されることがある。”とあり、一般に「離乳食」と言われて想起するような、乳離れをするための食事ではなく、かなりWHOの補完食に近い内容を指していることがわかります。ですので、日本の離乳食も補完食も同じです。......と言ってしまいたいのですが、残念ながらそうもいかない点がいくつかあります。例えば、従来の離乳食の本などを紐解きますと、最初に与えられるのは「10倍粥(米1に対し水10で炊いたお粥)」であることが多いです。しかし10倍粥は、補完食の観点では「薄すぎる」と表現されます。赤ちゃんの胃の大きさは体重×30ml程度しかありません。そのため、薄く水っぽいお粥だと、水分で胃がいっぱいになってしまい、必要な栄養素を補うことができなくなってしまいます。そのため、母乳やミルクよりも「濃い」お粥を食べさせてあげる必要が出てきます。母乳やミルクよりも「濃い」のは、”スプーンを傾けても滴り落ちずにのっているくらいの濃さ”が目安で、エネルギー密度から計算すると、5倍粥(米1に対し水5で炊いたお粥、全粥)程度の濃さとなります。他にも、「食材はこの順番でなくてはいけない」といった縛りがなく、それぞれのご家庭で手に入りやすい食材を工夫すればよい、という自由さも補完食の利点であり、離乳食と違う部分になるでしょう(もちろん、食中毒やアレルギーには注意が必要です)。このように、補完食と離乳食は少々違う部分があります。補完食と離乳食、どっちが正解なの?補完食は従来の離乳食を否定するものではなく、そして、離乳食とかけ離れた全く別のもの、というわけでもありません。十倍粥を例に取ったように、補完食は理論的で、一旦理解してしまえば従来の離乳食を少しアレンジするだけで実践することが可能です。そもそも、赤ちゃんに不足しがちな栄養素は、(当然ですが)補完食でも離乳食でも共通しています。離乳食も補完食も、その目標は「赤ちゃんが元気に成長して、家族と食卓を囲んで同じものを一緒に食べる」ではないかと私は思っています。離乳食と補完食。少し道筋が違う部分はありますが、どちらが正解、どちらが誤りというものではありません。目標を思い出しながら、無理なくご家庭にあったやり方で進めてみてはいかがでしょうか。今離乳食のやり方で進めているけど、ちょっと補完食の考え方も取り入れてみようかな。そんな風に気軽に取り組むことも可能です。補完食に興味を持たれた方、WHOの資料や、教えてドクター!制作運営チームの補完食(離乳食)などを参考にどうぞ。拙書になりますが「赤ちゃんのための補完食入門(彩図社)」では、WHOの資料だけではわかりにくい部分を文献交えて解説していますので、必要な方はお手にとっていただけますと幸いです。出典1)World Health Organization. 補完食「母乳で育っている子どもの家庭の食事」. 日本ラクテーション・コンサルタント協会.2006 2)World Health Organization.Infant and young child feeding.(2022-03-17 参照)3) 厚生労働省. 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版).2019 (2022-03-17 参照)4) 文部科学省. 日本食品標準成分表2020 年版(八訂)5)教えてドクター!制作運営チーム. 補完食(離乳食).2019(2022-03-17 参照)
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子供と食器を共有すると子供にむし歯がうつるってホント?

子供と食器を共有すると子供にむし歯がうつるってホント?

『子供と食器を共有したり、スキンシップでキスすると、むし歯菌が子供に移ってむし歯の原因になってしまう』こんなお話聞いたことあるのではないでしょうか?私も実際患者さんの保護者から『この子はむし歯にさせたくないから、むし歯菌がうつらないように食器の共有はもちろん、下の子がまだ小さくておもちゃを舐めてしまうのでおもちゃも毎回消毒しています』という声を耳にしたことがあります。ただでさえ忙しい育児に加えてこれらをすべて完璧にやろうとするとかなり神経を使いますし、毎回のおもちゃの消毒も相当な労力を使いますよね…子供の口の中に他人の唾液が入らないように食器の共有を避けるなどの行動は、はたしてその労力に見合ったむし歯予防の効果はあるのでしょうか?むし歯の菌がうつるとむし歯になってしまう、これはむし歯が感染症という概念からきているものと思われます。昔は『特異的プラーク仮説』といって、プラーク(歯垢)の中にいるミュータンス菌などの特定の『むし歯菌』が原因で起こると言われてきました。生まれたての赤ちゃんの口にはむし歯菌がいないので、家族などから唾液(つば)を介して感染し、定着してしまう。さらに『感染の窓』といって1歳7か月~2歳7か月は家族のむし歯菌がうつりやすく、この時期に感染するとむし歯になりやすくなってしまうといわれていました1)。ある報告では出産時に歯科検診を行った母親とその子供が2歳になった際の歯科検診結果及び母親へのアンケートを調査、分析した研究を行ったところ、未治療のむし歯がある母親の子供は未治療のむし歯がない母親の子供に比べてむし歯が多く、母親のむし歯の有無とその子供のむし歯の有無には関連性があり、母から子へのむし歯菌の感染があることがむし歯を誘発していることを示唆しています2)。これらのことから、むし歯菌の感染を防ぐために子供と食器の共有や他人の唾液が子供の口に入ってしまう行動は極力控えるべきであるという考えが歯科医療関係者を発端に情報発信されてきました。しかし最近では『生態学的プラーク仮説』という、プラークの中にいるむし歯に関わる菌やそれ以外の様々な菌が、環境変化に伴いパワーバランスが崩れることで生じるという説が有力になっています3)。その環境というのは食習慣や唾液(つば)の分泌などが関係しています。むし歯の成り立ちについてもう少し詳しくお話しします。食事などで糖分を摂取すると、それを養分として歯の表面についたプラーク中のある菌が酸を出すことで、歯の表面のミネラルが溶けていく『脱灰』という現象が起こります。しかし一時的に失われた歯の表面のミネラルを、唾液などに含まれるフッ素などのミネラルを使って補充してくれる『再石灰化』という現象も起こります。通常はこの脱灰と再石灰化のバランスが保たれているのです。しかし糖分を含む物をダラダラ飲んだり食べたりするなどの頻回摂取や、お口の中で長時間糖分が入っている状態が続くと、菌が糖を使って酸を出す量や時間が増えてきます。これが日常化するとプラーク中の環境が酸性に傾き、酸に強い菌や酸を作り出す菌が生活しやすい環境になります。するとプラーク中の菌のパワーバランスが崩れていき、さらにそれらの菌の栄養となる糖分がどんどん与えられるのも相まって、そのプラークが付着している歯の表面は脱灰がずっと続いてしまいます。歯磨きをしないことも加われば同じ場所にプラークは停滞し続けます。そして再石灰化が追いつかないくらい脱灰が進んでしまうと歯に穴が開き、むし歯という状態になってしまいます*(イラスト)twitter @usappa,うさコレ:Usappa Complete Collecction スタジオうさっぱ2022 よって単純にミュータンスなどの特定の菌が感染し起こる病気ではなく、①食習慣などでプラーク中の環境が変化する②プラーク中の菌の生態系が変化する③脱灰と再石灰化のバランスが脱灰に傾く、といったプロセスを経てむし歯が発生するとされています。WHOという世界的な健康情報を定義したり提供している機関もむし歯は非感染性の疾患であると定義づけています4)。つまり食器を一時的に共有したり、スキンシップでキスをしたりする行為によって、他人の唾液中の菌がお口の中に入ったとしても、それだけが原因となってむし歯になるとは必ずしも言えないのです。逆を言えば食器の共有をしないことなどを徹底していても、甘いものをダラダラ食べるといった食習慣や歯磨きを全然しないような習慣がある場合はむし歯になってしまいます。食器の共有といった他人のお口の菌が子供に感染する行為とむし歯の関連性を調べた研究を見ていきましょう。1歳3か月から3歳未満の子供を対象として2年調査した結果、食器を共有していた場合はしなかった場合と比較してむし歯が多くできてしまったと言う報告5)や、出生時から2歳まで追跡し調査した研究6)では、キスや他人と食器の共有をした子供たちはミュータンス菌の定着と関連性があった、という結果となりました。これらを見ると食器の共有などによって養育者との唾液を介した菌の感染は、子供のむし歯と関連があるといえそうです。一方、3歳児とその養育者を対象としたアンケート調査と3歳児の歯科検診の結果をもとに分析した研究では、食器の共有だけで分析するとむし歯との関連性は認めましたが、養育者の学歴や収入など社会的な背景を考慮して分析すると、食器の共有や口移しといった行為とむし歯に関連性は認めなかったといった結果となりました7)。これは一見すると食器の共有とむし歯予防は関係があるように見えるけれど、そもそも食器の共有など気を付けている養育者は他にもむし歯を予防するような行動をしている傾向にあるので、実際には食器の共有とむし歯の関係は認められなかった、ということです。むし歯の予防に対して食器の共有まで気を使っている人は、子供の食習慣や歯磨き習慣にも気を使って行動しているからむし歯になりにくいよね、一方で食器を共有していた人の中でむし歯があった人は、むし歯のリスクとなる他の行動もとっていたのかもしれないね、ということです。先程出てきた母親のむし歯とその子供のむし歯との関連も、むし歯菌の感染だけでなく、親子だと生活習慣も似てくるため、その辺りのリスク因子も考えられます。むし歯のプロセスの一つに菌の存在が条件となっているのは間違いありません。なので今までしてきた行為が無駄だったのかと思う必要はないです。しかしむし歯はたくさんの要因で成り立っている病気であるとされています。年齢が上がるにつれて行動をコントロールすることが難しい子供の食器の共有やキスなどのスキンシップを制限するよりも、食習慣に気をつけたり、おうちでのフッ化物(フッ素)を使用した歯磨きの習慣づけをすることにその労力を使う方が効率よくむし歯予防ができるのではないでしょうか。当たり前に言われている食習慣や歯磨き習慣も子供相手だとなかなか大変なことが多いですよね。なので正しい知識を使っていい意味で手を抜いてむし歯予防をして頂けたらと、遠くから応援しています。参考文献1) Caufield PW, Dasanayake AP, Li Y, Pan Y, Hsu J, Hardin JM. Natural history of Streptococcus sanguinis in the oral cavity of infants: evidence for a discrete window of infectivity. Infect Immun 2000;68(7):4018-23. 2)山本 誠二, 新谷 智佐子, 竹本 弘枝, 滝川 雅之, 中村 隆子, 仲井 雪絵, 壷内 智郎, 下野 勉. 産婦及び母親の口腔内状態が子供に及ぼす影響について. 小児歯誌 2001;39(1) :20-26. 3) Kidd E, Fejerskov O, Nyvad B. Infected Dentine Revisited. Dental Update 2015; 42: 802-809.4)Suger and dental caries. Fact sheets WHO 20175)Cogulu D, Ersin NK, Uzel A, Eronat N, Aksit S. A long-term effect of caries-related factors in initially caries-free children. Int J Paediatr Dent. 2008 ;18(5):361-367. 6) Wan AK, Seow WK, Purdie DM, Bird PS, Walsh LJ, Tudehope DI. A longitudinal study of Streptococcus mutans colonization in infants after tooth eruption. J Dent Res. 2003 ;82(7):504-8.7)Wakaguri S, Aida J, Osaka K, Morita M, Ando Y. Association between caregiver behaviours to prevent vertical transmission and dental caries in their 3-year-old children Caries Res. 2011;45(3):281-6. 8) 高柳篤史(監著), 相田潤,遠藤眞美,佐藤涼一,鈴木誠太郎,山岸敦.セルフケア指導 脱!誤解と思い込み 今はこうする!最新の解釈&臨床. 東京:クインテッセンス出版株式会社, 2021.
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