外で遊びたいけど、虫に刺されてしまいがちな悩ましい時期ですね。大人はかゆい程度なのに、お子さんは腫れ上がり、心配になったことがある方も少なくないかと思います。

今回は、知っておきたい虫刺されの対処法などを3つに分けて解説します。

  1. 虫に刺されると、どうしてかゆくなる?
  2. 虫刺されを防ぐために必須な知識
  3. 虫に刺された場合の対処法

快適に夏を過ごせるように、ぜひチェックしてください。


1.虫に刺されると、どうしてかゆくなる?

虫刺されというと、かゆくてたまらない状態が思い浮かぶと思います。どうして虫に刺されるとかゆくなるのかご存じでしょうか。原因は主に2つです。

① すぐに起こる唾液や毒による直接の反応

例:ハチの毒ですぐに赤く膨らみ、かゆみと痛みがある状態

② 1-2日後に起こる唾液や毒に対する遅延型アレルギー反応

例:蚊に刺されて当日はそれほどかゆくなかったのに、翌日にもっとかゆくなる状態

②のアレルギー反応は、繰り返し同じ虫に刺されることで強くなります。実際に、赤ちゃんの時期は、蚊に刺されてもあまりかゆくありません。しかし、幼児期になると強く反応するようになり、かゆみや腫れに困ることも多いです。

一方で、体がその物質に慣れてくると反応は弱くなります。そのため、大人より子どもの方が蚊に刺された後の反応が強く、長引くことが多いです。一般的に2〜6歳ごろが蚊への反応がもっとも強くなる時期だといわれています。

小さなお子さんは、かきすぎてしまって皮膚に感染症を起こしてしまうこともあるので注意しましょう。反応が強くでやすい時期は、なるべく虫に刺されないように予防することが大切です。


2.虫刺されを防ぐために必須な知識

ここで、虫刺されに関して特に大切な情報を3つ紹介します。

① 注意する虫
② 注意する場所
③ 虫よけの効果

順番に見ていきましょう。

① 注意する虫

実は蚊以外にも注意を必要とする虫がいます。タイプ別で分けてみましょう。[1]

血を吸う虫

蚊(イエカ, ヤブカ), ブユ(ブヨ), ノミ, ダニ, アブ

針を刺す虫ハチ
咬みつく虫ムカデ, クモ, アリ
毒毛を持つ虫ケムシ(チャドクガなどの幼虫)

蚊やマダニなど血を吸う虫は、感染症を起こす可能性があります。ハチなど毒を持つ虫は、アナフィラキシーという強いアレルギーの原因です。ケムシもチャドクガ皮膚炎というかゆみの強い皮膚炎を起こすことがあります。いずれの虫に刺されないよう、予防が大切ですね。

ちなみに、ハチに2回刺されれば必ずアナフィラキシーになるというわけではありません。ただし、回数が多いほど、間隔が短いほどリスクが上がります。

子どものハチによるアナフィラキシーはまれです。しかし、刺された後に息苦しかったり、刺されていない場所にじんましんができたりする場合は、すぐに救急車を呼ぶようにしてください。

② 注意する場所

生息する虫は異なりますが、公園や野山はもちろん自宅の庭でも虫に刺されることはあります。特に、周りがよく見えないところは注意しましょう。ハチやムカデ、ケムシなどは目で確認できます。近づいて刺激しなければ、そう滅多には刺されないでしょう。

また、水があるところに蚊が発生しやすいことを知っておきましょう。庭のバケツやおもちゃに水がたまっていると、そこから大量に発生してしまう恐れがあります。

③ 虫よけの効果

市販の虫よけ成分で有効性が高いものには、大きく分けて2種類あります。

イカリジン年齢の制限がなく、安全に使用できる成分
1日に塗る回数も制限なし
ディート古くから使用されている成分
イカリジンよりも対象の虫が多い
安全性から年齢と使用回数に制限があることに注意

通常の生活では、イカリジンで十分だと思います。幼児期以降で野山に入るときはディートも選択肢になるでしょう。市販の虫よけではアロマも人気がありますが、多くは有効性が低いことに注意が必要です。

なお、日焼け止めを一緒に使う場合は、先に日焼け止めを塗るようにしましょう。

もちろん、虫刺されを防ぐためには肌の露出を減らすことが大切です。特に野山や草むらには危険な虫が多くいます。薄手の長そで、長ズボンに靴下も忘れないようにしましょう。服も花柄や黒いものは、虫が近づきやすいので注意が必要です。


3.虫に刺された場合の対処法

虫刺されは特に治療しなくとも、数日から1週間ほどで治ります。ただ、かき壊してしまうと膿んでしまう恐れもあるため注意が必要です。

かゆみを我慢するのは大変なので、かゆみを抑える方法を知っておきましょう。もっとも簡単な方法は保冷剤などで冷やすことです。よく爪でバツ印をつける方もいますが、効果がないだけでなく、傷つけてしまう可能性もあるので避けてください。

市販されている虫刺され用の塗り薬には、かゆみ止め効果があるのでおすすめです。腫れやかゆみの程度が強い場合は、ステロイドの塗り薬や抗アレルギー薬の内服薬も選択肢になります。必要に応じて、小児科や皮膚科を受診してください。


まとめ

この記事では、お子さんの虫刺されについて解説しました。

虫刺されは大人よりも子どもの方が症状は強く、長引きやすいという特徴があります。虫によっては感染症やアナフィラキシーの恐れもあるので、刺されないようにする予防が大切です。

虫刺されの対処法を知ることで、皆さんの夏が少しでも過ごしやすいものになれば幸いです。

参考文献

[1] 夏秋優. 虫刺症. 臨床と研究. 2019, 96(7): 830-833