生後6ヶ月での麻疹予防接種について

10歳未満 男性

ご質問内容:
①下記条件で6ヶ月での麻疹ワクチン任意接種は推奨されるか?
②6ヶ月の時点での接種は抗体が付きづらい以外にデメリットはあるか?(体調が悪くなる、その後の抗体が付きづらくなるなど)
③ 6ヶ月だと5-7割の赤ちゃんしか抗体を獲得できない認識ですが、もし抗体が獲得できなかった場合にも重症化を予防するなど副次的なメリットはあるのでしょうか?

⇩本文
こんにちは。
現在4ヶ月の赤ちゃんがいる母親です。
子供が6ヶ月のタイミングで帰省する予定で、新幹線に乗ったり法事に参加するので大人数が集まる行事に参加する予定で、麻疹の予防のため子供のワクチン接種を前倒しで実施したいと考えています。(1歳でも接種が必要なことは認識しており、かかりつけ医には9ヶ月ごろじゃないと抗体が付きづらいと言われました)

妊娠当初の抗体検査で私の麻疹の抗体がEIA2.5で境界値となっていました。(出産後追加接種済みです)
私の認識では、赤ちゃんには抗体が移行するものの元の母親の抗体が少ない状態だと移行する抗体も少なく、減少するスピードも早いのではと考えています。
素人考えで調べた内容なので間違えていたら申し訳ありません。
可能であれば、自分の子には6ヶ月で任意接種を行い、その後1歳での接種ができればと考えています。

回答済み

小児科

生後6ヶ月での麻疹ワクチン接種について、ご質問ありがとうございます。生後4か月のお子さん、「生後6ヶ月頃に帰省する予定(新幹線に乗る・法事に参加する)、麻疹ワクチンを早期に接種したい、かかりつけの先生には「9ヶ月ごろじゃないと抗体が付きづらい」と言われた、母の妊娠当初の麻疹の抗体検査でEIA2.5(出産後追加接種済み)、母の抗体が少ないと移行抗体も少なく減少するスピードも早いと考えている、①この場合に6ヶ月での麻疹ワクチン任意接種は推奨されるか?、②6ヶ月の時点での接種は抗体が付きづらい以外にデメリットはあるか?(体調が悪くなる、その後の抗体が付きづらくなるなど)、③6ヶ月だと5-7割の赤ちゃんしか抗体を獲得出来ない認識だが、もし抗体が獲得出来なかった場合にも重症化を予防出来るか?」というご質問でした。

麻しんの報告が多く、新幹線や多数の方が集まる法事などの参加はご心配かと思います。

よくお調べになられていると思います。お考え通り、個人差はありますが、一般的には、「お母さんの抗体が少ないと移行抗体は少なくなりがち」ですし、「移行抗体が少ないと抗体が無くなる期間も早くなりがち」です。生後6ヶ月時点での任意での麻しんワクチンの接種において、赤ちゃん自身の抗体を作るのにその移行抗体が影響しますので、移行抗体が少なければその影響も少なくなる可能性が高くなります。生後9か月にもなると移行抗体が少ない赤ちゃんが多いので、確かに抗体を作りやすいかと思います。お子さんのように移行抗体が少ないであろう場合には、より移行抗体により免疫のつきが悪くなるという懸念は減ろうかと思います。

そもそも、1歳未満の赤ちゃんのMRワクチンの任意での接種については、「1歳の定期接種までの繋ぎ」のような位置付けではあります。お母さんの移行抗体が少なくなった後のいわば無防備な期間における重要な防御手段で、早期に接種するメリットはその無防備な期間の麻しんの感染リスクを下げることにあります。その上で、赤ちゃんが早期に接種した方が良いかは「麻しんの感染リスク」=「お住まいの地域の麻しんの流行状況」や「お子さんやご家族の麻しんの感染リスク(=登園の有無や公共交通機関の利用や不特定多数の方と会う機会の多さ)」や「親御さんのご心配」などにより判断されることになります。お子さんの場合において、新幹線での帰省&法事の参加が麻しんの感染リスクが高いのかどうかは、その際の帰省先の麻しんの流行状況にもよりますので判断が難しいですが、日常のリスクよりは上がりますが、日常さらされるリスクではありませんので、客観的には感染リスクはあまり高くないと見積もられるかと思います。ただ、感染リスクが低くても、たまたま感染してしまうということはありますので、感染対策としてデメリットが少なければ、出来ることはしておくというのも重要な視点かと思います。

生後6ヶ月での接種にて、ワクチン自体の副反応が増える可能性は高くないので、デメリットとしては金銭的な負担、通院や接種自体の負担、あとは、オランダからの論文にもある通り、移行抗体の影響で、抗体が上がり難い・持続が悪くなる可能性があるということなどかと思われます。抗体の上昇に関しても個人差はありますし、その差が実際の感染にどれくらい影響するかははっきりわかりませんが、移行抗体の少なそうなお子さんに関しては、あまり問題にならないのではないかとも思われます。同様に、生後6か月の接種では5-7割しか抗体が上がらないということについても、移行抗体が少ないお子さんの方が免疫がつく可能性はあります。また、見かけ上、抗体の数値が低めになるとしても、他の免疫システム、細胞性免疫(T細胞)の誘導や免疫の記憶(メモリーB細胞)は出来ることがあり、仮に感染してしまっても重症化予防の効果はあるのではないかと考えられます。少なくても、接種しないお子さんより赤ちゃん期における麻しんへの免疫が下がる可能性は考え難いです。

個人的な意見としては、麻しんの感染リスクはそう高くないように思われますが、通常の生活より一時的に感染リスクが上がるというのも事実ではあります。お子さんの場合、移行抗体が高くない可能性の方が高そうですので、短期的には一時的な防御の増強、長期的にも抗体の持続が悪そうという懸念も低くなりますし、大きなデメリットは無さそうですので、ご心配でしたら、接種をされても良いのでは無いかと思われます。かかりつけの先生、ご家族とよくご相談ください。

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2026年04月10日 14時36分


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