完全母乳栄養の消化管アレルギーについて(姉妹連続発症)
10歳未満 女性
何か知っていることがあれば教えてください。
次女の母乳の飲みが悪くなっています。
【症状】
生後84日目21時の授乳を最後におっぱいを飲まなくなり、次授乳(哺乳瓶で搾母)できたのは生後85日目の13時で量は100ml
その後日当たり500ml〜600ml程度を搾母で飲む
嘔吐、血便、下痢なし
生後85日目より管理入院中
おしっこは1日6回以上○
うんちもしっかり出ている
【出生時情報】
出生体重2668g
在胎週数37週6日
分娩方法帝王切開
【検査結果】
うんちの便中好酸球は陰性
その他肝臓や腎臓の値、炎症の値も問題なし
ALSTの結果待ち中
心臓・腹部エコー問題なし
入院時はレントゲンで大腸に大量のガスだまりがあるも、定期的な浣腸で改善傾向
【家族歴】
長女も同様に生後2ヶ月の際、母乳が飲めなくなり消化管アレルギーの診断(ALSTでラクトフェリン陽性、レントゲンにて小腸にガスだまり)
嘔吐、血便、下痢なし
母乳を完全にカットしエレンタールを飲む
これは次女も消化管アレルギーと考えられるのでしょうか?
消化管アレルギーの主症状である嘔吐・血便・下痢は長女も次女もありません。
何か知っている情報があれば教えて下さい。
回答済み
こんにちは。ご相談いただき、ありがとうございます。
非常にお悩みである状況がよくわかります。生後2ヶ月頃に急に母乳を飲まなくなり、管理入院中ということですね。嘔吐や下痢、血便などはない状況ではあるものの、同じような状況で同胞はALST陽性や小腸ガス像を理由に消化管アレルギーと診断されており、児も消化管アレルギーの可能性があるのかというご相談ですね。
今回のご相談は主治医がおられる状況かと思いますので、しっかり診察している状況ではない立場では回答が難しい問題のため、一般的なこととして回答させていただきます。わからないことや悩ましい点についてはぜひ主治医や担当の看護師などともご相談いただければと思います。
まず、一般的に母乳に対する消化管アレルギーというのは比較的珍しいです。もちろん全くいないわけではありませんが、通常はミルクに対して発症することが多く、母乳に反応している場合も母乳自体に反応しているのではなく、母乳に母が摂取した人工乳(牛乳やヨーグルトなど)が微量混入することで感受性が高い児で発症することがあるという認識です。
ただ、卵アレルギーなどいわゆる即時型食物アレルギーのように本当に症状が出るのか確認する負荷試験も実施しにくいため、正確に診断することも難しいというのが消化管アレルギー診療の問題点ではあります。
以前はALSTを診断の根拠とすることが多かったのですが、最近はALSTは診断精度が低いため、基本的には参考程度とされています。お子さんの重症度にもよりますが、症状を見ながら診断をつけていくことが多く、少なくとも現状は下痢、血便、嘔吐などがないことからすぐに消化管アレルギーと診断することは難しいようには思います。
(実際にはこのほかに体重増加不良があるかどうかがとても重要なポイントです)
母乳を飲まなくなった+腸管ガスが溜まっている場合、一般的に最も多いのは呑気症(母乳を飲むときに空気を飲む過ぎてしまう+ゲップがあまり得意ではない)・便秘症です。この場合は毎日綿棒浣腸もしくは通常の浣腸を行うことで肛門からの排ガスを促し、同時に哺乳の仕方のチェック、ゲップを出す練習などを進めることで問題なく哺乳できるようになるということはよくあります。
ただ、ご相談者様の状況ですとお姉さんという家族歴があることは確かに気に掛けるポイントではあります。多少は家族歴がある児の報告もあるため、同じ病態を起こしているという可能性も否定できません。ただ、医療者としてはだからといって過剰診断に陥ることのないようにしっかり評価する必要があるだろうとも思います。
入院での検査や飲み具合、便やガスの様子、体重の変動などしっかりみてもらいつつ実際にどうしていくべきか引き続き主治医の先生とご相談いただければと思います。
なお、途中でも記載したように母乳自体に反応しているのではなく、母乳に混入した人工乳の成分に反応していることもあるため、いきなりエレンタールではなく、母の人工乳除去など段階を挟むことも多いので、必要に応じて実際に診断がされたときにもどう進めていくかはまた確認していただければと思います。
回答としては上記となります。
ご参考になりましたら幸いです。
2026年05月28日 11時06分