粉ミルクの定期摂取による乳アレルギー予防について
10歳未満 男性
生後2ヶ月の赤ちゃんがおります。
粉ミルクの定期摂取による乳アレルギー予防について質問です。
【前提】
・生後2ヶ月
・生後3日間のみ粉ミルクを摂取しており、以降完全母乳
・近親に食物アレルギーを持つ人間はいない
・現在首周りに吐き戻しによる湿疹あり。また脇腹・太ももなど、広範囲に細かく赤みのない鮫肌のような湿疹があり、ドライスキンとの診断を受け、保湿回数を増やすようにと指示を受けている(ステロイドの処方なし)。それにより改善傾向。
・過去の「粉ミルクの定期的な摂取は牛乳アレルギーを予防するか」というQAを拝読済み。
【質問】
1. 生後2ヶ月でも今後定期的に少量の粉ミルクを摂取させた場合、乳アレルギー予防の効果は見込めそうという理解で良いか。
2. 今後定期的に摂取させたとしても吸啜反射がなくなると、粉ミルク(哺乳瓶)を飲んでくれなくなる可能性がある。そうすると離乳食開始まで、またミルクを摂取しない期間ができることになるが、それはリスクになりうるか(そうなるくらいであれば、今から粉ミルクの定期摂取をするのはやめた方が良いか)
生まれた直後の粉ミルク摂取→完母が、乳アレルギーのきっかけになりうるという情報を目にして不安になり、これからできることがないかと思い質問させていただきます。
何卒よろしくお願いします。
回答済み
こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。
生後3日以内の粉ミルクの摂取はした上で、その後が完全母乳栄養となり、乳アレルギーにならないか不安である。今からでも粉ミルクを定期的に摂取することで乳アレルギーの予防はできるかというご相談ですね。
食物アレルギーの予防やリスクに関する情報は日々アップデートされることではあり、まだまだ乳アレルギーの予防についても十分に浸透しているわけではないという印象がありますが、よく調べられていますね。その上で、今から(2ヶ月から)でも定期的に摂取することで予防につながるのか気になられるお気持ちはよくわかります。
ただ、現実的には生後3日以内に粉ミルクを与えられた後で完全母乳になるお子さんは決して珍しくはなく、実際に乳アレルギーを発症するお子さんは決して多くはないため、今の状態が非常にリスクが高いというわけではないことも事実です。
その中で少しでも予防につながることができればとお考えになることも自然なことではありますので、無理のない範囲を意識していただければと思います。
では、それぞれの質問に対してお答えさせていただきます。
① 生後2ヶ月でも今後定期的に少量の粉ミルクを摂取させた場合、乳アレルギー予防の効果は見込めそうという理解で良いか。
▶︎ 確実とはいえませんが、一定の意義がある可能性が高いとお考えいただいてよいかと思います。量としては予防研究を参考に10mLがひとつの目安となりますが、食物アレルギーの予防および治療一般のお話として、決して多い量を摂取する必要はないため、正確なデータなどはないため断言は難しいのですが、1-3mL程度でもよいので少し飲んでみるというのは選択肢だと思います。
ただ、完全母乳のお子さんが哺乳瓶でミルクを飲むことは容易ではありません。同じようにトライされる方の中でも途中で断念される方の方が多いようには思います(私自身も子どもに混合栄養をトライしましたが途中で断念しました)。
2. 今後定期的に摂取させたとしても吸啜反射がなくなると、粉ミルク(哺乳瓶)を飲んでくれなくなる可能性がある。そうすると離乳食開始まで、またミルクを摂取しない期間ができることになるが、それはリスクになりうるか(そうなるくらいであれば、今から粉ミルクの定期摂取をするのはやめた方が良いか)
▶︎ 1の回答にも重なりますが、現実的には哺乳瓶で継続的に飲むことはそれなりに難しいことの方が多いです。哺乳瓶で飲むことを前提とした場合は数回だけできても、その後はほとんと飲めなかったとなる可能性は少なくありません。
短期間粉ミルクを飲んでいたがすぐに止めてしまうことはリスクになりえるかということですが、こちらもリスクは0ではありません。乳アレルギーそのものでこのように調査した研究はおそらくありませんが、一般的なお話として食物アレルギーはときどき少しだけ飲む(特に上手に飲めずに吐き出したりして口周りや上半身にかかってしまう) ことは潜在的に感作(アレルギーを作り出してしまうこと)につながる可能性はありえます。
だから止めておいた方がよいかというとそこも断定は難しいところです。
現実的な考え方としては、私は2つの方法を考えています。
① 哺乳瓶でトライしてみて、やはり飲むことが難しい場合はスプーンやカップなどを使って少しだけでよいので飲んでいく
② 現時点では無理はせず、離乳食開始時期に早めに乳を含有したものを少量ずつ摂取していくお粥やペーストのものに少量の粉ミルクを混ぜることは簡単なので、初期からごく少量で摂取を開始していくことは一定の意義があると思います
ご不安の程度によりますが、上記は選択肢かなと考えています。
また、並行して肌の管理をなるべくしっかりやっていくことも大切です。乳児期の食物アレルギーは多くの場合『経皮感作』といって荒れていたり、バリア機能が低下した皮膚に食べ物の抗原が侵入することでアレルギーが作られてしまうことが多いです。肌の管理をしっかりやっておくことでアレルギーを発症してしまうリスクはある程度は下げていくことが可能です。特に少し頑張って摂取してみる場合には吐いてしまったり、かかってしまったところが荒れた状態にならないように意識していただくことをお勧めします。
なお、保湿などスキンケアをする前にはしっかり手を洗うことも意識しておくことが大切です(その前に触っていた食材をお子さんに塗ってしまう可能性があるため)。
回答としては上記となります。
ただ、上記は一般的なお話ではあり、実際には個別性が高い問題ではあるため、ご不安な場合や肌の調子含めて悩ましい場合にはかかりつけの先生と適宜相談しながら調整していただければと思います。
ご参考になりましたら幸いです。
早速のご回答ありがとうございました。吐き戻しが本当に多い赤ちゃんでして、確かに粉ミルクを吐き戻して荒れた肌から感作するという懸念はありそうです。どちらにせよリスクがあるのであれば、負担の少ない「②離乳食まではミルクの摂取は見送る」の選択肢を取ろうかと思います。大変助かりました!
2026年06月10日 22時44分