糖尿病患者への付き合い方

70代男性

別居の親族に糖尿病患者がいます。通院、内服はきちんとしておりコントロールできているようです。ただ、週に3回ぐらいの頻度で焼き菓子を作ってはほぼ一人で全部食べているようです。しかもその様子を嬉しそうに報告してきます。自分の感覚では作りすぎだし食べすぎです。病気になってもなお食欲を自制できないだらしなさにイラッとして優しい返事ができません。体調は本人が一番わかっていることだし、病院で定期的に診てもらっているので医学的には問題の無い範囲なのでしょう。1型ならこんなふうには思いませんが、2型は食生活が原因で発症する、発症したら食事制限しないといけないと考えています。けれど親族の様子から薬を飲んでいるから食生活を改めなくてもいいと考えているように感じられるのもイラッとする原因です。きっと自分の方に糖尿病に対する偏見や無理解があるのだと思います。
今後気持ちよく対応できるように、私の糖尿病に対する偏見を解いていただけないでしょうか。

ご相談ありがとうございます。相談者様はおそらく自制心も強く健康意識も高い方なのでしょう。親族の方を心配される気持ちも伝わってきます。 糖尿病に関しても偏見というのはどうしてもつきまとってしまう風潮があるのは事実です。例えば、糖尿病になると必ず失明、下肢切断、透析、心筋梗塞、脳卒中、認知症、癌になると決めつけられることもあります。 糖尿病は、不摂生でだらしない性格、暴飲暴食、運動不足だと決めつけられ、社会的にも出世ができない、保険やローンが組めないなどの不利なイメージを持たれやすいですが、誤った極端な考え方です。 たしかに過食や運動不足が目立つ親族の行動は見直すべき点があるかもしれませんが、見えないところで努力をされている可能性もあります。 病態の中心は、インスリンを分泌する膵β細胞の弱さであり、生まれ持った「体質」ともいえます。視力が低下しやすい「体質」で眼鏡をかけている人を責めませんよね。 親族の方がしている努力の方にも視点をきりかえつつ、よい点を伸ばしていく、食事以外の楽しみを一緒に見つけていくなどいいかもしれませんね。

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2021年11月21日 12時45分


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初めまして、Dr.KOTATSU(こたつ)と申します。専門は糖尿病科・内分泌科(甲状腺・副腎・下垂体ホルモン全般)です。栄養学にも精通しております。 「こたつ」のようにホッとできるような診療づくりを目指しています。いつでも気軽に御相談くださいませ。

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内科認定医
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