指名:皮膚科医ちゃん 先生

蕁麻疹に対してアレグラの内服期間

30代女性

蕁麻疹がほぼ全身に出来るようになってしまったのですが、国外在住で蕁麻疹程度では病院にかかれず市販薬のアレグラを飲み始めました。幸い飲み始めてからすぐに蕁麻疹は出なくなりました。
Allegra Hives (Fexofenadine Hydrochloride 60mg)を1日2錠飲み始めて3週間ほどが経過し、試しに1日1錠にしたところすぐに痒くなってしまったので、現在は用法通り1日2錠飲んでいます。
このまま飲み続けても良いのでしょうか?それとも、止め時というものがありますか?
よろしくお願いいたします。

回答済み

皮膚科

ご質問いただきありがとうございます。

蕁麻疹の内服治療についてですね。国外在住とのことで、なかなか受診できないとのこと、大変かと思います。


まず、蕁麻疹治療は原因と症状の経過による分類によって、少し異なります。

まず原因ですが、8割は原因がわからない特発性蕁麻疹でして、その他は食事や薬剤や感染、その他寒冷刺激、振動刺激などの刺激誘発性蕁麻疹などもあります。もし原因があるのであれば、抗ヒスタミン薬を飲みつつもそれを除去するのが治療です。


次に分類は急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹がありまして、6週間以上続く症状を慢性蕁麻疹といいます。後者の慢性蕁麻疹であれば、再発率や内服中止後の再燃が多いため、急に薬を減らさない、やめないという治療が提唱されています。具体的には蕁麻疹症状が出なくなってきた時には、急に内服を減らさず、薬を徐々に減らしていく(薬の量を減らす、飲む日数を週1日ずつ増やすなど)という方法です。もし、減らした際に症状が再燃した場合には、内服量を元に戻します。

ですので、ご質問者さんの場合にはアレグラを減らすと症状が再燃するということですので、基本的には1日2錠に戻して、また症状のコントロールをつけていくという形になります。

ですので、しばらくは1日2錠の内服が必要かと思います。

アレグラ自体は抗ヒスタミン薬の中では副作用が比較的少ない薬剤ですので、使いやすい、長期間内服もしやすい薬剤です。

減量については、ぜひ皮膚科医と相談していただきたい(原因検索も含めて)のですが、減量するなら、1週間に1日1錠に減量するなど、徐々に緩やかな減量をすると良いかもしれません。(この辺りに関してはやはり症状の程度など医師の元に行った方が良いと思いますが…)

長々と説明してしまいましたが、蕁麻疹治療は奥深くなかなか語り尽くせないところもあり、読みにくければ申し訳ありません。

ご参考になれば幸いです。

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2023年06月04日 10時06分


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皮膚科専門医、1児の母でもあります。

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