指名：どっと＠小児科医 先生

自己免疫疾患がある子どものコロナワクチン接種について

10歳未満女性

いつも医療情報をわかりやすく教えていただきありがとうございます。
Twitterで自己免疫疾患がある人はコロナワクチンを接種してはいけないと医師の方が発信されていました。
自己免疫疾患がある子どもも接種しない方がよいのでしょうか？

回答済み

小児科

user_iconどっと＠小児科医先生

ご指名でのご相談をいただき、誠にありがとうございます。

Twitterで医師が「自己免疫疾患がある人はコロナワクチンを接種してはいけない」と発信されていたが、自己免疫疾患を持つお子さんに対してコロナワクチンを接種しない方が良いのかというご相談ですね。

当該ツイートがいずれかが正確には確認できないため、どういう内容での注意喚起だったのかは定かではありませんが、確かに悩まれる情報かと思います。


私自身のワクチン接種推奨については、基本的には公的な情報をもとにしておりますので、基礎疾患として自己免疫疾患をお持ちの方には特に基礎疾患のないお子さんよりも、より積極的に接種を勧めています。


ご存知かもしれませんが、以下が主な公的情報です。

・日本小児科学会：新型コロナワクチン接種に関する、小児の基礎疾患の考え方および接種にあたり考慮すべき小児の基礎疾患等（https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=409）

→下の方に注意すべき基礎疾患の一つとして、自己免疫疾患も記載されております。

・厚生労働省：新型コロナワクチンQ＆A　基礎疾患がある子どもに接種して大丈夫でしょうか？（https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0124.html）

→基礎疾患のあるお子さんにも接種を推奨しております。主治医とよく相談しながらご検討ください。


その他にも日本リウマチ学会でもリウマチ性疾患のある方への接種は推奨されております。WHOにも自己免疫疾患などがある方へも安全であると記載されております（https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/question-and-answers-hub/q-a-detail/coronavirus-disease-(covid-19)-vaccines?adgroupsurvey={adgroupsurvey}）。


上記のことから、基本的には接種を推奨しています。

特に6月9日には改めて日本小児科学会より、日本国内では他国と比べて既感染者が少ないなどの理由により、改めて子どもへの接種を推奨する提言が出されております（https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=507）


もちろん基礎疾患のあるお子さんは、病態や状況によって多少判断が異なる場合があるので、基本的には主治医とご相談いただければと思います。


なお、特に成人では接種率・回数ともに多いため、基礎疾患のある方の中では接種後に病状が悪化してしまうことはどうしても起こり得ることだと思います。これがワクチンを原因としているかどうかは明確ではありませんが、ごく一部の方には悪影響を起こしてしまうということもどうしても否定はできないとは思います。

そういった意味では何人かワクチン接種後に悪化された患者さんを見ている医師の中には、できれば自己免疫疾患をお持ちの方には避けてほしいと考える方もおられるのかなとは思います。


広く一般としては接種を推奨しますが、正確な情報を集めている医師の中でも個々の状況によって少し推奨の具合が変わることはあるということをご了承いただければと思います。

（小児のコロナワクチン全般についても、やはり小児の重症例を何人かみている医師からするとぜひ積極的に受けてほしいと考えますが、やはりそういった患者さんの経験がない医師には、無理しなくても…と思う気持ちもわからないではないです。）


私の考えとしては上記となります。ご参考になりましたら幸いです。

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2023年06月14日 14時52分

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どっと＠小児科医先生

小児科

小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

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