指名:ぐちょぽい@感染症眼科医 先生

タブレット類の使用と視力について

10歳未満女性

こんにちは。小1(6歳女)の子供の視力について、ご相談させてください。
現在のところは、眼科で検査したところ視力は右・左ともに1.2〜1.5程度あり、遠視・乱視もないそうで、よく見えてる目だね、と言われています。

ちょっと気がかりなのが、学校配布のChromebookを最近自宅で好んでよくやっているようになってきていることです。
平日は1日30〜50分程度、休日は1日トータルだと2時間近くになることもあります。内容は計算ドリルやお絵描きなどです。
気に入ってるようで、じわじわとやっている時間は増えつつあります。
夢中になるとちょっと画面に目を近づけすぎるようなこともあり、適宜離れるようにうながしています。

学習効果にいい側面もあると思うのでうまく付き合っていきたいのですが、視力という観点からすると少々心配です。
視力を低下させないために、注意すべきことはありますでしょうか。
今は、先述のように目を近づけすぎないようにというのと、一回あたり30分くらいでなんとなく区切りをつけさせています。
TVは、1日30分程度アニメなどを見たり見なかったりという感じです。
Chromebook以外に、スマホや動画閲覧などはほとんどしていません(ややASD傾向がありひとたび執着が強くなると厄介なので、幼少期から意識してあまり見せないようにしています…)。
本は幼少期から興味がなくほぼ読まず、休日の遊びは外遊びが中心です。

また、ツイッターで何度か見た話で「視力は頭蓋骨の形状の影響を大きく受けるので、ゲームやタブレットの使用時間はあまり関係ない」?というような話も読みました。(眼科医さんからそのように聞いた、という文脈だったと思います)
ググってもそのような話はどこにも見当たらないのですが、エビデンスのある話なのでしょうか?

回答済み

ご指名いただきありがとうございます。

お子様の近視については不安になりますよね。近視の有病率は上昇傾向にありますので、質問者様のような意識は素晴らしいことだと思います。


近視の進行抑制のために有効性が判明している生活習慣としては2点あります。


1点目は20-20-20ルールと呼ばれるもので、20分間スマホなど近くを見たあとは20秒間、20フィート先を見るのが良いという内容です。フィートは分かりづらいので、ざっくりと20分Chromebookを触ったあとは20秒遠くを見て目を休めるように心がけると良いと思います。


2点目は外で2時間以上遊ぶ習慣があると近視が進みにくいと言われています。日光のもとで2時間以上過ごすことが最も重要なようですので、遊ばなくても散歩などでも有効です。ただ最近は暑すぎますのでこちらは気候に応じてご無理はなさらないようお気をつけください。


頭蓋骨の影響については、ゼロでは無いかと思いますがそれだけで決まるものではありません。

近視には生まれつきの要因(遺伝や人種など)と、生活上の要因(外遊びが少ない、近くを見ることが多いなど)が複雑に組み合わさっています。


まずは上記2点をお気をつけいただき、それでも近視が進行してきてしまう場合には、低濃度アトロピン点眼やオルソケラトロジー、多焦点コンタクトレンズなど病院で行える近視抑制治療も存在しますのでかかりつけの先生へご相談いただければと思います。

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2023年08月09日 11時08分


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はじめまして。
眼科医のぐちょぽいと申します。

現在眼科専門医として勤務しながら日本最大級の眼科医のための勉強会グループ(現在845名)を主催しており、後輩眼科医に向けたブログ運営(https://guchopoi.com/)や、電子書籍の販売を行なっています。

気になる症状があれば気軽に相談いただければと思います。
返信は1週間以内にはできるようにしますのでよろしくお願いします。

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