指名:akina 先生

ブリッジの保険診療と自由診療について

50代女性

はじめまして。
右上の6番を抜歯したため、前後の歯でブリッジを入れます。
このブリッジを保険で作れる銀歯ブリッジにするか保険外のセラミックブリッジ(27万位)にするかを悩んでいます。
もしセラミックのブリッジにした場合、今後、土台の歯が虫歯になった時、ブリッジを作り直しになり、また高額な金額がかかってしまうことが悩みです。
銀歯ブリッジよりセラミックの方が優れていますが、すぐに虫歯になってしまったらと思うと不安です。
虫歯にならないようにケアをして歯科医院で定期的に診てもらう予定ですが不安です。
どちらを選んだ方がよいかアドバイスをお願いします。

回答済み

歯科

医療相談のご指名ありがとうございます。


歯を抜いた部分を補う治療方法についての選択について、お悩みをお持ちとのことですね。確かにその選択は難しい問題の一つですが、一緒に考えていけたらと思います。

抜歯部分の治療方法として一般的には、「放置する」以外には、主に①ブリッジ、②取り外し可能な義歯(入れ歯)、③インプラントという3つの選択肢があります。その中から質問者さんは①ブリッジを選択することを検討しているとのことですね。その中でも、「銀歯ブリッジ」と「セラミックブリッジ」の材質について、どちらが適切なのかを判断することについてのお悩みがあるとの理解をしました。


それぞれのブリッジの材質選択は、患者さんが抱える悩みの1つであり、「どれぐらいの寿命があるのか?」という疑問を特によく聞きます。

ただ実は、「どれくらい持つのか?」という問いに対しては、「材質の選択」以外の要素も多く存在し、「材質の選択」が最重要な要素であるとは必ずしも言えません。

しかし、「材質の選択」が直接影響することとして、「見た目」があります。これは主観的な要素で、質問者さん自身が「良い」と感じる材質が「良い」ということになります。また「銀歯ブリッジ」については、割れたり、欠けたりするということはほぼありません。一方、「セラミックブリッジ」は、その可能性が存在します。

言う事は出来るでしょう。

ただし、"セラミックブリッジ"と一口に言っても、その種類はさまざまで、どの具体的な材料を指すのかは明確ではありません。セラミックブリッジの範疇としては、

①ジルコニア単体のブリッジ(モノリシックジルコニア)

②ジルコニアの裏打ちの上にセラミックを盛ったブリッジ(ジルコニアセラミック)

③金属の裏打ちの上にセラミックを盛ったブリッジ(メタルセラミック)

などが考えられます。そして、これらの材質によって「割れやすさや欠けやすさ」も変わることが考えられます。

それから、「どれくらい持つのか?」という観点では、二次カリエスとして知られる「ブリッジを入れた歯がむし歯になる」リスクも考慮しなければなりません。他にも「割れたり、欠けたり」するリスクや、「歯周病」のリスクも重要な要因です。他にも「歯の根の病気が再発する」リスク歯が折れるリスク「治療する歯と噛み合う歯にかかる負担」のリスクなどもあるかもしれません。特に、ご自身が抜歯に至った背景、むし歯や歯周病のリスクなどを考慮することは非常に重要です。なぜなら、これらは生活習慣が大きく影響するため、質問者さんの性格やライフスタイルによって、最適な治療法や材料選択が変わるからです。

これらを総合すると、質問者さんは「すぐにむし歯になってしまう」という心配を強く感じているかもしれませんが、実際の状況によっては、「むし歯よりも割れること」や「むし歯よりも歯周病」を心配すべきかもしれません。それらのリスクについて担当医から詳しく説明を受け、それを総合的な視点で考慮し、相談することが最良の方法と思われます。

そして、「材質の選択」だけでなく全てにおいて、「期待と現実のギャップ」がないようにすることが大切です。そのためにも、治療法や材料選択についてしっかりと相談し、そのメリットとデメリット(リスク)を理解することが一番重要だと言えます。そのため、今回は視点を広げる事に力を入れて説明させて頂きました。


何年後か何十年後か、質問者さんの選択が納得のいくものだったと思えることを心よりお祈りしております。

詳しく説明していただきありがとうございます。
こちらでのアドバイスを踏まえて選びます。

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2023年06月29日 11時05分
編集済み


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はじめまして。
普段の診療は、むし歯治療、歯周病治療、審美修復、入れ歯、インプラント、矯正治療、ホワイトニングなどを扱っています。
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