指名:たぬきち 先生

エクエルの服用について

40代女性

妊娠前から生理不順だったのですが、産後2年経っても生理が再開せずカウフマン療法を行ないました。

カウフマン周期の途中で胸痛があり、dダイマーも高値であったことからエストロゲン製剤が禁忌となり、その後は黄体ホルモンのみの服用となりましたが、生理は再開しました。

再開したものの、周期が不安定なのとPMSの症状も酷く(頭痛、だるさ、吐き気、胸の痛みなどあり、血液検査などで他の疾患は否定されています)、時々ホットフラッシュのような症状もあることから先日婦人科に相談したところエクエルを試してみましょうということになりました。ホルモン値からは閉経が近い感じではなさそうとのことです。

エクエルは生理の周期に関係なく毎日飲んで問題ないでしょうか?また、服用中は豆乳や豆腐などはどの程度接種してもよいのでしょうか?

エクエルでPMSに変化がない場合は漢方も試せると言われています。しばらくエクエル服用で様子を見る見ればよいでしょうか?

アドバイスいただけますと幸いです。

回答済み

産婦人科

ご質問及び詳細な状況をお伝え頂き、ありがとうございます。


まずはエクオール(商品名エクエル)や大豆イソフラボンの有効性・安全性に関しては定まった見解がなく、医師によって意見が異なる事をご了承下さい。

必ず主治医の医師とも相談して下さい。


エクオール10mgは大豆イソフラボン50mgの摂取に相当しますが、これは豆乳200mlや納豆1パックや豆腐2/3丁にあたります。

厚生労働省の見解によると、1日あたり150mg以上の大豆イソフラボン摂取を長年継続することにより、女性ホルモン過量に伴う健康被害が出る可能性が指摘されています。

これはエクオール10mgを内服した上で、豆乳400ml以上や納豆2パック以上や豆腐約1.5丁以上を毎日摂取している量にあたります。

ほぼ確実に安全と言われている大豆イソフラボン摂取量は1日あたり75mgなので、目安としてはエクオール10mgを摂取した上で、豆乳なら200ml以下、豆腐なら1日1丁未満、納豆なら1日1パックが安全な量と考えられます。

なお、厚生労働省の見解はこちらです。

https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/h0202-1a.html


状況からはエクエルと漢方のどちらが効果があるかは個人差が非常に大きいため、主治医とよく相談して下さい。

またどちらの治療にせよ、症状の劇的な改善を期待するというよりは、あくまで症状緩和が目的とお考え頂く方が良いかと思います。


上記の回答で少しでもお力になれれば幸いです。

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2023年07月13日 00時46分


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産婦人科医として10年間以上の勤務歴があります。
これまでの勤務先では生理・避妊などの女性特有のお悩みや性感染症などのご相談や治療を行ってきましたが、特に子宮頸がん治療にも専従していました。
現在は子宮頸がん検診やオンラインでの低用量ピルなどの処方、HPVワクチンの説明を行っています。
「自分が女性だったらどんな医療相談が望ましいか」
を常に意識していますので、ご遠慮なくご相談ください。

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