指名:たぬきち 先生

二人目妊娠前の検査について

30代女性

はじめまして。
先生の投稿をいつも参考にさせていただいています。

ご相談させていただきたいのが、2人目妊娠前の検査についてです。

現在、4歳の子どもがいるのですが、そろそろ2人目の妊活をしようかと考えています。

1人目のときは、割と予期せぬ妊娠だったこともあり、風疹の抗体価が低いなどいろいろと不安な中での妊娠でした。

2人目は、できるだけ自分の身体の状態を把握して、感染症の対策などはしっかりとした状態で妊娠したいと思っています。

ただ、産婦人科のHPのブライダルチェックなどの内容を見ると、そういう検査は初産婦の方を対象にされているのか、
今の自分には必要ないのではと思うものもあります。

2人目妊活前に妊娠前検査をするとしたら、なにを行っていればいいでしょうか。
積極的な不妊治療については、現時点では考えていません。

以下、わたしの考えです。ご意見いただければ、幸いです。
よろしくお願いします。

必要
トキソプラズマ感染症 抗体検査
サイトメガロウィルス 抗体検査
※いずれも抗体を持っているのか不明なため

甲状腺検査含む血液検査

不要
風疹、麻しんの抗体検査
※一人目出産後にワクチンの追加接種済み

子宮頸がん検診
※毎年検査している

性病検査※可能性としては限りなく低いと思っています。

回答済み

産婦人科

ご質問及び詳細な状況をお伝え頂き、ありがとうございます。

ご自身のお考えでは、妊娠前に必要な検査として

"必要

トキソプラズマ感染症 抗体検査

サイトメガロウィルス 抗体検査

※いずれも抗体を持っているのか不明なため


甲状腺検査含む血液検査"


との事ですが、トキソプラズマ及びサイトメガロウイルスの妊娠前検査及び妊娠中のスクリーニングは推奨されていません。

当然ながら保険適応でもありません。

理由としては、妊娠前に抗体が陰性であったとしても、今後の妊娠時に抗体が陰性である事を保証するものでもありませんし、抗体が陽性であったとしてもその抗体がIgGかIgMのどちらかが陽性なのか、どちらとも陽性なのかで解釈が異なります。

そのための追加での精密検査に更に自費で料金が発生します。

したがって妊娠前の結果がどうであれ、いつ妊娠するか分からない状況での検査はほとんど意味がなく、お金だけが余計にかかります。

それでも検査をご希望であれば、検査をしてくれる医療機関もあるかとは思います。

一方で、妊娠してから検査する事には意義がある(国によってはスクリーニング検査として施行)ので、妊娠した際に主治医と相談し、必要に応じて検査を行うのが最も合理的かつ有意義です。

甲状腺の血液検査に関しても同様で、あくまで胎児や母体の事を考慮すると妊娠してからの検査をお勧めします。

ただし、もし甲状腺疾患を疑うような症状があるならば、妊娠前に治療する意義はあるかとは思います。甲状腺に関しては内科医との相談をお勧めします。


"不要

風疹、麻しんの抗体検査

※一人目出産後にワクチンの追加接種済み


子宮頸がん検診

※毎年検査している


性病検査※可能性としては限りなく低いと思っています。"


こちらに関してはご理解の通りです。


上記の回答で、少しでもお力になれれば幸いです。

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2023年07月18日 14時01分
編集済み


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産婦人科医として10年間以上の勤務歴があります。
これまでの勤務先では生理・避妊などの女性特有のお悩みや性感染症などのご相談や治療を行ってきましたが、特に子宮頸がん治療にも専従していました。
現在は子宮頸がん検診やオンラインでの低用量ピルなどの処方、HPVワクチンの説明を行っています。
「自分が女性だったらどんな医療相談が望ましいか」
を常に意識していますので、ご遠慮なくご相談ください。

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