フロスやブラッシングの虫歯予防効果について
40代女性
先生の分かりやすいご回答に感謝しております。
虫歯予防についてお聞きします
ブラッシングだけでは(歯周病予防効果はあるけれども)虫歯予防効果がないと聞いたことがあります。
虫歯予防効果が確認できているのはフッ化物のみというような情報も目にしました(うろ覚えですが)
そこで疑問がうかびました。
食事後にフロスやブラッシングで食べかすや歯垢を除去することは虫歯予防にはならないのだろうか?という疑問です。
1:食事後にフロスと歯磨剤不使用で15分以上しっかりブラッシングして食べかすを取り除く
2:食事後にフロスせず、1450ppmfの歯磨剤を2cm使用で適当なブラッシングを2分間して泡を軽く吐き出して終了(その後2時間は飲食なし)
1と2だと、1は虫歯予防効果はなくて歯周病予防効果がある、2は虫歯予防効果があるということになりますか?
歯科での定期検診でプラークスコアを伝えられますが、仮にプラークスコアが30%以上あっても日常生活で正しくフッ化物を活用できていれば虫歯予防できているということになるのでしょうか。
フロスを1日1回(夕食後)、ブラッシングを時間をかけて実行してプラークスコアが20%以下になるように頑張る(歯磨剤不使用)という行為と虫歯予防効果についてお聞かせいただけると幸いです
回答済み
ご質問ありがとうございます。
感想もありがたく、励みになります。
質問内容は、
「プラークスコアを下げることはむし歯予防効果はないのか?」
という事だと思います。
シンプルな考え方としては、質問者さんの仰るとおり、
フッ化物→むし歯予防
フロス・ブラッシング→歯周病予防
で良いかと思います。
ただ、大事な考え方は「優先順位」だと思います。
むし歯予防の「優先順位」の上位にフッ化物を使うことや食事の仕方などが来ることが分かってきた(注1)。というのが現状だと思います。
また、歯周病予防の「優先順位」の上位には、ブラッシングなどによるプラークコントロールが来ることが分かってきた。という段階だと思います。
むし歯予防と歯周病予防どちらを優先させるべきかは、その時の状況にもよるのでしょうが、基本的にはどちらも大事だと考えられますので、フッ化物を使うこと、丁寧にブラッシングを行うこと、どちらも重要という結論になろうかと思います。
また、フッ化物を適切に使用するためには、歯ブラシを使って口の中全体に行き渡らせる事も重要だと考えられていますので、フッ化物配合歯磨剤を使って丁寧にブラッシングすることは、むし歯予防効果と歯周病予防効果の2つを同時に満たすことになると思います。
なにかの参考になれば幸いです。
注1:https://www.fdiworlddental.org/sites/default/files/2020-11/2016-fdi_cpp-white_paper.pdf
2023年08月17日 12時11分
参考になりましたか?
ハートを贈りakina先生を
サポートしよう!
普段の診療は、むし歯治療、歯周病治療、審美修復、入れ歯、インプラント、矯正治療、ホワイトニングなどを扱っています。
お気軽にご相談下さい。