第二子について
30代女性
35歳です。第二子について。
子宮内膜症、チョコレート嚢胞(両方)のため
33歳で採卵し、顕微授精で体外受精をしました。
移植したその日に発熱し、抗生剤で治ったものの、1週間後に腹痛、発熱の為、入院、卵巣の穿刺で症状が治りました。原因は正直不明だそうです。
出産の際、胎盤が癒着し大量出血、胎盤遺残となり、UAE後、ある程度の胎盤が取り出され、今は自然に消えていきました。
出産後は、ありがたいことに、両方のチョコレート嚢胞は2センチ以下、子宮内膜もよい状態となりました。
第二子が欲しいと思いつつも、出産の時の大量出血が忘れられず不安でありつつ二人目が欲しいことも事実です。
凍結している受精卵はまだいくつか残っています。
①凍結期間も長いと卵子の質が落ちるとも聞きましたが本当でしょうか。(1年半経ちます)
②その際、胚評価を参考にした方がいいのか、何日目の胚盤胞かを参考にした方がいいなどはありますか。
③ もし、移植となった場合、移植した際に発熱の可能性はありますか。過去にこのような事例はありますか。
不妊治療の病院では、かなり軽く流されてしまいました。
④第一子の体外受精の際にルトラールやエストラーナテープを使っていましたが、
今回このような事があって、他の補充方法になる可能性はありますか。
ぜひ先生のご意見も参考にさせていただきたいです。質問をたくさんし、申し訳ありません。よろしくお願いします。
回答済み
ご質問、ご指名、ありがとうございます。
お産、大変でしたね。ご無事で何よりです。
①②は合わせていきます。凍結期間が半年を超えると妊娠率がじわじわと低下するという報告があります。一方で、自身の年齢も上がっていくので、新たに採卵しても当時よりは妊娠率がやや下がります。30代後半以降なら尚更です。明確な線引きはできませんが、凍結胚が形態良好胚であればまずはそれを胚移植するところから考えることを検討してはいかがでしょうか。また、5日目胚盤胞と6日目胚盤胞では、同じグレードなら5日目胚盤胞の方が当然妊娠率は高いです。
③ですが、当院の場合は山梨県内中のハイリスク不妊症の方が集まるので、子宮内膜症や子宮腺筋症の方が多いです。そのため、どんなに気をつけていても、人工授精や胚移植で感染症を起こす症例に何例も出会っています。通常は行いませんが、症例によっては移植前後に抗菌薬を内服することで予防することもあります。繰り返す可能性はありますので、担当の先生とよく相談して治療計画を練ってください。
④は、癒着胎盤の話ですね。ホルモン補充周期よりも、自然周期やレトロゾールを用いた排卵周期の方が、癒着胎盤や分娩時大出血のリスクは下がります。そのため私の施設では、1人目の分娩でそういったイベントが起きた場合には、2人目の時は排卵周期を提案しています。ただしスケジュールの組みにくさなどのデメリットもありますので、よく相談して決めるのが良いでしょう。
少しでもお役に立てれば幸いです。
元気なお子さんを授かれることをお祈りいたします。
2023年12月04日 23時36分