風邪の治りかけに又咽頭痛
40代女性
25日から咽頭痛、鼻水、高熱で耳鼻科を受診しコロナ・インフルは陰性でした。トラネキサム、レボセチリジン、ロキソニンを処方され、数日は寝込んでいましたが木曜日から平熱に戻り、鼻と喉の症状も落ち着いてきていたのに、今朝から又喉(上咽頭)が腫れているような痛みが出てきました。治りかけに再度、喉が痛くなる事はあるのでしょうか?それともこれは別のウイルスに新たに感染したのでしょうか?
治ってきていると思っていたので、心が重たいです。
ご質問いただきありがとうございます。耳鼻咽喉科専門医の音良林太郎と申します。発熱と咽頭痛など上気道炎症状から、解熱したもののまたのどの腫れたような痛みが出てきた、ということですね。結論から申し上げますと、改善傾向に向かっている症状の一つである可能性が高いと思いますが、今後の経過をみてほしいと思います。
最近咽頭炎はかなり流行っています。コロナウイルス感染症第9波とも呼べる感染者の増加、インフルエンザの増加は今もとどまりませんし、小児のプール熱(咽頭結膜炎)も大流行しているなど、コロナウイルスが5類感染症になった時期から一気にいろいろな感染症が急増しています。今回相談者様はコロナ・インフルは陰性であったということですが、抗原検査は絶対ではありませんので、コロナ・インフルをふくめて何かしらの感染症にかかっていたというところまでは間違いないと思います。
感染症の徴候をもっとも鋭敏に示す指標の一つはズバリ「発熱」です。咽頭痛、咳、鼻水、倦怠感などは感染症の急性期を脱したあとも暫く続くことがあります。この場合でも、発熱が収まっていれば、快復途中にあると判断していただいて良いでしょう。鼻の奥には咽頭扁桃という免疫をつかさどる組織があり、風邪の炎症の治りかけで腫れたり痛みが出たり、分泌物がしばらく出たりすることがあります。この状態を上咽頭炎とも呼びます。
相談者様の場合、最初は高熱と風邪症状、その後解熱し、上咽頭の腫れ感が出てきたということですね。この症状は、最初に起こった感染から咽頭扁桃の炎症=上咽頭炎に移行している、つまりひとつづきの風邪である可能性が最も高いと考えます。
ただし、この上咽頭炎症状から新たに発熱した、という場合にはその限りではありません。別のウイルス・細菌に感染してしまった可能性も否定できませんので、今後の経過を見て言っていただきたいと思います。
蛇足ですが、上咽頭炎症状はしばらく長引き、後鼻漏といって痰のようなものが喉に落ちる感じが続くこともあります。このような場合は鼻洗浄が有効です。ハナクリーンやサイナスリンスはamazonで購入可能、比較的安価で、使い勝手も良いのでお勧めです。もし症状が続く場合は購入をご検討ください。
以上回答させていただきます。咽頭炎がかなり流行っております。早期のご回復をお祈りしております。この回答がお役に立てば幸いです。また何かありましたらお気軽に質問ください。
2023年10月05日 21時33分
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