早産後の妊娠

30代女性

私はPCOSでIVFで2人を出産しました。早産の既往があり第三子を迷っています。
1人目(27歳):後期からお腹の張りがあり休職。30週で子宮頸管短縮で入院。安静にし退院。41週で出産。産後に妊娠高血圧腎症を発症、内服で治療。
2人目(29歳):以前妊娠高血圧になったため、初期よりアスピリンを内服。中期で胎盤に血腫(卵膜側?)ができたため内服中止。
後期から張りがあり30週で子宮頚管が短縮し安静にしましたが31週で出産。病院の方針で長期間の張り止めは使いませんでした。出産直後に数回血圧が高いかも?という瞬間がありましたが高血圧にはならずに済みました。

早産はやや子宮頸管無力症気味とのことでした。出産で頚管が開きやすくなってるので次回は頚管を縛るとのことです。第一子もキツい立ち仕事、第二子は上の子のお世話でかなり無理をしていました。
高血圧は産後になりやすい体質だと思うと言われました。アスピリンは血腫とは無関係で次も内服をしますとのことです。自然妊娠でも体外受精でも同じと言われました。
夫婦でもマンパワーを整えてチャレンジするか結論が出ません。現在31歳、貯卵もお金がかかり悩みます。
IVFは高血圧になりやすいと言われたので、自然妊娠に挑戦して(全く排卵しないわけではない)無理なら諦める、貯卵を使用する、第三子はやめる、などの案が出ています。
張り止めも病院ごとに対応が分かれており不安を感じてます。欧米でのエビデンスと言われましたが、欧米人と体質も異なるのに、そういうものなのかな〜と疑問に思っています。
長くなりましたが、よろしくお願いします

回答済み

産婦人科

ご質問、ご指名、ありがとうございます。

まず、第三子を希望されること自体は過去の分娩施設の先生が「お勧めしない」と言っているわけでなければ問題ないと思います。ただし早産や妊娠高血圧症候群は繰り返すことが少なくないので、31週の分娩をしたような周産期センターでの妊娠管理がお勧めされます。

凍結融解胚移植での妊娠は妊娠高血圧症候群が増えますが、自然周期やレトロゾールによる排卵周期での移植ではリスクが下がります。また、低用量アスピリンもその予防薬です。よく相談してみてください。

妊活をどの程度の熱量で頑張っていくかは、第三子を欲しい気持ちと、過去のリスクと、身体的精神的および経済的負担とを、ご夫婦でよく話し合って決めていくことが重要だと思います。1人目不妊の時とは気持ちも違っても何もおかしいことはありません。納得できるラインまで後悔しないように頑張ることも人生においては大切なことだとも思います。

張り止め(子宮収縮抑制剤)の使い方は施設によって異なります。その状況は、ある程度仕方のないことだと思っています。例えば周産期センターであれば31週で破水しても十分な管理ができます。それに対して、36週以降や2000g以上の赤ちゃんでないと管理できない施設では、張り止め長期投与の有効性のエビデンスがないと言われても万が一にも破水や陣発されてしまったら一大事です。また、本当に陣痛が始まった場合には張り止めでは抑えきれません。そういった施設では万が一の可能性すらも少しでも下げられるためにできることをやるしかないという側面もあります。それぞれの施設、地域、医療環境でベターな状況を模索しながらやってきているのだと思います。

今後のことはよくよくご夫婦や担当の先生と相談して、納得できる選択肢を探してみてください。

少しでもお役に立てれば幸いです。

「第三子」「貯卵は使わず」など、なかなか周りの人には相談できずにいましたが、丁寧なお返事をいただきホッとしました。大切なことなのでゆっくり悩みたいと思います。ありがとうございました。

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2023年12月18日 20時47分


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産婦人科、専門は生殖医療です。日常の診療では主に、一般不妊治療、生殖補助医療、不育症、がん生殖医療、PGTを含めた遺伝カウンセリングを取り扱っています。1人でも多くの方のサポートができれば幸いです。

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