指名:Tatsu Ogawa*生殖医 先生

妊娠中の母性連絡カード等について

40代女性

現在第一子妊娠中5ヶ月目です。
勤務地が遠く、公共交通機関(在来線、新幹線、バス)を乗り継いで2時間程度です。主治医からはその距離の通勤を続けることは現実的でなく、リスクであると言われました。今までの症状としては、妊娠初期、中期の初めに出血、初期の後半につわりがひどく、体重が6kg程減ることがありましたが、病院からは、診断書は現状では書けないこと、母性連絡カードについては働けない状況ではないため勤務や通勤の緩和にチェックを入れることしかできない(特記事項欄への記載などもできない)とのことでした。しかし、会社は、勤務の緩和の欄は在宅勤務を“含む”という項目であり、職場が在宅勤務はイレギュラー措置として取り入れているため、そのカードでは在宅勤務の対応を取ることができないと言われました(職場は在宅勤務との特記必要とのことです)。職場から病院に、上司が検診同行するか電話にて通勤のリスクについて聞き取るという方法を病院に提案したのですが、病院としてはどちらも受けられないとのことでした。
1番大切なのはお腹の命なので、医師からリスクと言われている通勤はなんとか制限したいのですが、病院から通勤できない根拠が提示できないことで通勤をせざるをえない状況で、非常に辛いです。何かできることはないでしょうか。
高齢出産かつ長期不妊治療で複数回の流産経験もあり、出産対応していただける病院もかなり限られていること、週数から転院は難しいと考えています。
なんとしてでもこのお腹の中の命を守りたいと言う一心です。何かできる対応がありましたら、ぜひご助言をおねがいします。

回答済み

産婦人科

ご質問、ご指名、ありがとうございます。

申し訳ありませんがはっきり言って、全てがうまくいくアイデアは思いつきません。一晩考えましたが「何を優先するか」に尽きると思います。


確かに片道2時間の通勤時間は妊婦にはハイリスクですね。絶対にダメとは言えませんが、お勧めはできません。仮に私のいる山梨の甲府に住んでいたとしたら、東京を横断して千葉のディズニーランドに毎日通勤しているような距離感です。途中、あるいは勤務先で産科的トラブルが起きてしまった場合には数ヶ月自宅に戻って来れなくなってしまう可能性すらあります。いわゆる「マタ旅」の旅行先で陥る最悪のパターンと同じです。


病院側としては、切迫流早産などがなければ確かに書類は書きづらいですね。嘘をつくわけにもいきません。

会社側としては、ルールがあるのでしょう。そして会社側が折れようとしても病院側には対応してもらえないという状況ですね。難しい。確かにここで病院側も少し折れてくれれば良かったんですけどね、なんとも言えませんが、ここはまだ交渉の余地がありそうな気はします。


経済面の負担を無視して全てを取るとしたら、例えば、職場の近くに転居して、病院も近くに転院するという方法はあります。ただ、それが質問者さんの望むところでしょうか。これは仕事の継続を最優先にした選択肢ですね。

あるいは自宅近くの職場に転職する。妊娠5ヶ月で現実的ではありませんね。

自宅と妊娠管理を優先するのであれば(それが当たり前ですが)、やはり仕事を犠牲にすることになるのでしょう。在宅勤務可能にしてもらえるのがベストですが、それができなければ、極端には、収入が大きく減っても早めの休職や退職も考えるのもひとつの選択肢かもしれません。かといって、絶対にそうしなくてはならない状況でもありません。


お役に立てず申し訳ありません。よくよくご主人や周りの方々と相談して検討してください。

元気なお子さんを授かれることを祈っております。

ご回答いただき、ありがとうございます。お忙しい中お知恵を絞っていただき、ありがたい気持ちで涙がこぼれました。おっしゃる通り何を取るかという選択の段階に入ってきたと感じます。本日検診なので、今一度病院にはお願いをし、結果如何では大切なものを守る選択をします。ありがとうございました。

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2024年01月11日 09時36分


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産婦人科、専門は生殖医療です。日常の診療では主に、一般不妊治療、生殖補助医療、不育症、がん生殖医療、PGTを含めた遺伝カウンセリングを取り扱っています。1人でも多くの方のサポートができれば幸いです。

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