指名:Tatsu Ogawa*生殖医 先生

不妊治療における検査および手法について

40代女性

はじめまして。
不妊治療3年目、CL3院目です。
他に有効な検査や手法等はございますでしょうか。

以下、現況および履歴です。
結果を出すため出来ることは試みたく、よろしくお願い致します。
■現況
・年齢:夫39歳、妻43歳
・周期:移植8回目(判定日待ち)
 ー自然周期
 ー2段階(8-1+D5 5AA(移植時))いずれも新鮮胚
・残卵数:胚盤胞6個+凍結卵子6個
 (夫事情により採卵日に12個卵子凍結、今回6個融解し受精培養、残凍結卵子6個)
 5D 4AB×3個
 6D 4AB×1個
 6D 4BA×1個
 6D 4BB×1個

■履歴
・移植
自然周期
 初期胚1個×2回→Hcg20
 ー3×2個(CL独自グレード)
 ー凍結胚、新鮮胚
レトロゾール周期
 胚盤胞1個×2回→Hcg10
 ーC×2個(CL独自グレード)
 ー凍結胚
ホルモン補充周期
 胚盤胞2個×2回、1個×1回→Hcg1以下
 ー4AA×1個、4AB×3個、4BA×1個
 ー凍結胚

・検査
ネオセルフ抗体→陽性
ラパロ→卵巣側嚢種摘出、癒着剥離、筋腫焼灼
TSH→2.53
不育症専門CLにて検査→ネオセルフ系以外陰性、内診問題無
ERA→ずれ無
CD138→問題無
子宮鏡→問題無
PGTA→予定無

・その他
Zymot採用
2院目にて採卵はPPOS法10~13個/回採卵
 ー成熟卵8~12個/回
 ー胚盤胞到達率50~60%/回
内膜12~14mm(投薬有無で変化無)
子宮後屈
20年前に中絶経験有

回答済み

産婦人科

ご指名、ご質問、ありがとうございます。

妊娠するために他に何かできることはないか、というご質問ですね。


ちょっと状況まとめさせていただきます。

・不妊治療3年目、CL3院目

・年齢:夫39歳、妻43歳

・周期:移植8回目自然周期新鮮胚2段階移植(判定日待ち)

・残卵数:胚盤胞6個+凍結卵子6個

・これまでも形態良好胚ばかり移植

・検査:ネオセルフ抗体陽性、他諸々問題なし、腹腔鏡手術歴あり


ネオセルフ抗体陽性の場合は低用量アスピリンの使用が提案されます。

やっていない一般的な検査としては、子宮内細菌叢検査くらいでしょうか。

個人的にはスクラッチのイメージがいいので、3回以上着床しない既往がある場合には、移植の前周期の黄体期にスクラッチを提案することがあります。

以下は、すでに自費診療になっていると思いますので費用を考えずに書きます。

臨床試験の参加基準は満たさないので自費になりますが、Th/1Th2比が高ければタクロリムスを検討したり。その他に、施設が限られますが免疫グロブリンやイントラリピッドといった免疫学的な治療も検討されます。

胚移植をすでに7回実施して妊娠成立していないという状況は、日産婦データの43歳の対移植妊娠率を下回っています。形態良好胚盤胞を多数得られてるからこそ、予定はないと書いていらっしゃいましたが、PGT-Aを検討して良い状況だと考えます。

腹腔鏡手術が子宮内膜症に対するものであれば、多少再発している可能性もありますし、移植周期の前に2ヶ月くらいレルゴリクスで抑制してからホルモン補充周期で移植したりとか、提案することもあります。

あとは、繰り返し移植してみるしかない段階にあるかなと思います。


決定的な診断やアドバイスはできないので、判断材料になりそうなことを記載させていただきました。主治医の先生とよく相談してみてください。

少しでもお役に立てれば幸いです。

今回の胚移植が良い結果になることを祈っております。

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2024年02月25日 17時14分


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産婦人科、専門は生殖医療です。日常の診療では主に、一般不妊治療、生殖補助医療、不育症、がん生殖医療、PGTを含めた遺伝カウンセリングを取り扱っています。1人でも多くの方のサポートができれば幸いです。

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