コロナ罹患後の後遺症や影響について
40代女性
6歳息子が3/23夕方頃突然発熱し、咳や鼻水も出ました。最高38.0℃の推移で25日朝も下がらず、かかりつけ小児科を受診しました。喉が少し赤いけど酷くないよとよく出る薬をもらい検査の指示なく終わっていました。
息子は26日朝に諸症状が消え、その日行われた卒園式に出席させました。会場では咳をする保護者がやたら多く、感染症が蔓延しているけど皆卒園式だから無理して来た感が強かったです。
私は卒園式から帰宅後途端に発熱し、一旦の解熱を挟んで39.0℃まで上がりました。28日に再解熱、29日の今日は鼻づまりと多少の咳、所々の体の痛みが残っています。
鼻づまりを和らげたいと耳鼻科に本日受診し、抗原検査?でコロナ陽性となりました。驚いて息子と娘も検査、息子は陽性、娘は陰性でした。私も息子も初めての罹患、娘は罹患歴なしです。
ワクチン接種歴は私4回、子ども達3回です。
3/23に追加接種予定ありましたが、息子の発熱等で機を逃しました。
症状は軽微で、私・息子共にいつもの風邪とさほどの差は感なさそうですが、今後の後遺症や長期的影響が心配です。
私は肥満で娘妊娠中に妊娠糖尿病となり、産後正常に戻っていた空腹時血糖値が2年で10上がっていて焦っています。私と息子は軽症の喘息もあります。
コロナにかかると糖尿病を発症しやすくなったり、呼吸器への影響、子どもならIQが下がるとの医師アカウント(トンデモではなさそう)のポストも見かけました。コロナの後遺症として何をどの程度の期間心配しておいた方がいいでしょうか?また、少しでも対策方法はありませんでしょうか?
こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。
はじめに申し訳ありませんが、大人に関するご相談と子どもに関するご相談の両方が含まれているご相談でしたが、私は小児に関してのみ回答させていただくことをご理解いただければと存じます。
「6歳の子が3月23日から発熱、咳嗽などの症状が出ていたが、26日には良くなった。しかし、母も感冒症状が出現したため、検査をしたところコロナが陽性だった。そのタイミングで児も検査が陽性であり、初めてコロナに感染したことが発覚した。ワクチンは3回接種しており、症状も風邪と変わらない様子だったが、後遺症が心配である。特にIQの低下なども見たため、いつ頃まで後遺症に注意が必要なのか、対策はあるのか聞きたい。」というご相談ですね。
ご相談者様とお子さんがコロナに感染されたとのことですが、風邪とかわらないくらいの症状だったということで、大変な中かとは思いますが、大事には至らず良かったですね。
ただ、確かにご指摘の通り後遺症の問題が一般的にも注目されている状況ですので、ご心配になられるお気持ちもよくわかります。
確かに、子どもさんでもコロナに感染した後に長引く症状に悩まされるいわゆる後遺症というものは起こり得ます。ただ、一般的に大人より頻度は低く、報告にもよりますが特に低年齢児でワクチン接種歴もある方ですので、後遺症のリスクはかなり低い状況ではあるようには思われました。
小児期の後遺症症状として多いものは、咳嗽、疲労感・倦怠感、味覚障害、嗅覚障害、集中力低下などが報告されていますが、5〜10歳では咳嗽や頭痛、咽頭痛などが多いとされています。
これらの症状が、感染後そのまま続く、もしくは一旦良くなった後に症状が再び出るようになり、少なくとも2か月以上症状が続いて、感染から3か月経っても残っている状態を罹患後症状(いわゆる後遺症)と判断します。
今の状態で症状が落ち着いているようでしたら、1-2か月くらいの間で症状の再燃などがなければ、ある程度ご安心いただいてよいかと思います。
なお、IQの低下についてですが、確かに軽症であってもIQが3程度低下する可能性があるという報告はありますが、まだ広く一般的に感染したら全員がIQに影響があるといえるほどまとまって情報が出ているわけではありません。
少なくとも現状の報告でも、ワクチン接種歴があることはIQが下がってしまうリスクも軽減する可能性があるとされています。
もちろん必要に応じて医療機関でご相談いただいても良いかと思いますが、「結果的に軽症だったけど感染してしまったからどうしたらよいか」と深く悩む必要は特にワクチン接種歴がある小児においてはあまりないように感じます。
上記が小児科医としてのコロナ感染後の後遺症に関する印象です。
後遺症に対して、効果が明らかな対策や治療法はまだ定まっておりませんが、ご心配な場合にはしっかりと睡眠をとること、積極的に運動をすること、規則正しい生活を心がけることなどを意識していただくことをおすすめしています。
特に小学校高学年から中高生の場合には、熱や咳がひどくて1-2週間ほど寝込んでしまうと想像以上に体が動かなくなるということは意外とコロナにかかわらず一般的によくあることです。そういった場合にもしっかり睡眠をとり、頑張って体を動かすことがすごく大切です。
回答としては上記となります。
ご参考になりましたら幸いです。
2024年03月30日 00時37分