指名:こどアレ@小児科&アレルギー 先生

アーモンドオイルの塗布によるアレルギーリスクについて

10歳未満女性

こどアレ先生こんにちは。
現在生後4ヶ月の女の子を育てています。

娘が便秘気味のため、綿棒浣腸を行っているのですが、
生後0ヶ月から2ヶ月までのおよそ3ヶ月間、アーモンドオイル(無印良品のスウィートアーモンドオイル)を綿棒に染みませて、肛門を刺激していました。頻度はほとんど毎日です。
SNSで、皮膚への食物由来成分の刺激はアレルギーを誘発する原因となりうると見て、慌ててアーモンドオイルの使用をやめたのですが、自分の知識不足から娘のアレルギーリスクを上げてしまったかもしれないことをとても後悔しています。

そこで、質問があります。

1.
肛門への食物オイルの塗布は、その他皮膚への塗布と比べて、アレルギーリスクが高くなるのでしょうか。
皮膚へ塗布したからといって必ずしもアレルギーとなるわけでもないということですが、肛門というのが特にまずかったかも…と後悔しています。

2.
これからについて、アーモンドを含むナッツ類を摂取するのは何歳ごろからがよいのでしょうか?
なるべく遅らせるべきなのか、それとも早めに試してみるべきなのか…極力アレルギーのリスクを抑える方法があれば教えていただきたいです。

以上、ご教授いただければと思います。
今更どうしようもありませんが、知識があれば防げたことなだけに、娘に申し訳なく、日々悶々としています。
よろしくお願いいたします。

回答済み

小児科

アーモンドオイルの塗布によるアレルギーリスクについて、ご指名でのご相談ありがとうございます。生後4ヶ月のお子さん、「便秘気味のため生後すぐから3ヶ月間ほぼ毎日、アーモンドオイル(無印良品のスウィートアーモンドオイル)を綿棒に染みませて肛門を刺激していた、SNSで皮膚への食物由来成分の塗布はアレルギーを誘発する原因となり得ることを知りアーモンドオイルの使用をやめた、肛門への食物オイルの塗布は皮膚への塗布と比べてアレルギーリスクが高くなるのか?アーモンドを含むナッツ類を摂取するのは何歳頃からが良いか?」というご質問でした。

いろいろ調べられてご心配かと思います。まず、アーモンドオイルの塗布により感作(アレルギー抗体を作る)するリスクが高いかどうかについては、リスクに関連する因子が幾つかあるかと思います。一般的に食物アレルギーは「タンパク質」が原因となりますので「アーモンドオイルの中にどれくらいのアーモンドタンパク質が残っているかどうか」が大きく関連しますし、「お子さんのアレルギー体質の強さ」「お子さんの肌の状態」「製品の使用量や使用頻度や使用範囲」なども関連するかと思われます。

「アーモンドオイルに含有するアーモンドタンパク質の量」は精製具合により製品により差があるかと思われます。「お子さんのアレルギー体質の強さ」は強いほど、「お子さんの肌の状態」が良好でないほど、「製品の使用量や使用頻度や使用範囲」が多いほど、リスクは上がるかと考えられますが、実際の臨床では、リスクがあまり高くないのにアレルギーになるお子さん、リスクが非常に高いのにアレルギーにならないお子さんも当然いらっしゃいます。あくまでリスクが上がる目安だということにはなります。

さて、ご使用のアーモンドオイルがどうかについて、個人的にはそれほど多くタンパク質が含有されていないのではないかとも思いますが、僕は詳しいことはわかりません。肛門の方がリスクが高いかどうかについては、肛門から1.5-2.0cmくらいまでは皮膚と同じで、それより中側は粘膜のようですので、綿棒刺激では粘膜というよりは皮膚への付着が多そうです。肛門の皮膚の状態や肛門の皮膚付近の免疫細胞の多さ具合はわかりませんが、オイルが付着する範囲も製品の使用量も少ないですし、赤ちゃんはウンチを複数回することが多く肛門に長く付着はしなさそうですし、あまりリスクは高くないのではないかと考えます。

実際アーモンドアレルギーになってしまったかどうかは食べて確認するしかありませんが、そのアーモンドをいつから食べるかについては特に決まりはありません。お書き頂いた「なるべく遅らせるべきなのか、それとも早めに試してみるべきなのか」については、アレルギーの発症においては「遅らせる方が不利」だと考えられますが、ただ、アーモンドを早めに試さないといけない訳でもありませんので、離乳食が始まり、主要な食材が食べられて食材の幅が拡がってきたら、少しずつアーモンドもお試し頂いても良い、ご心配なら離乳食の余裕が出てきたら早めに開始しても良い、というような回答になろうかと思います。アーモンドは乳児期から食べられても問題はありませんし、ピーナッツについては乳児期より食べることでピーナッツアレルギーが予防出来ることが解っております。もちろん、誤嚥のリスクがあり粒のままでは食べられないので、粉砕して混ぜたりペースト状で食べることになります。アレルギーがご心配でしたら、より少ない量からお試し頂く方が仮にアレルギーだとしてもひどい症状にはなりにくいので、良いかと思います。

長くなりましたが、ご参考になれば幸いです。

早速のご回答ありがとうございました。肛門への塗布については調べてもあまり情報が出てこないので不安でしたが、詳しく教えていただき少しほっとしました。早めにナッツ類を試すことを検討してみます。

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2024年06月14日 15時51分


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