指名:相川晴(HAL) 先生

食品の添加物に対する考え方について

10歳未満女性

昨今SNSを中心に「安心安全の無添加食材」「添加物はなるべく摂取させない」等、添加物に対してネガティブな情報が増えてきたように思います。
無添加だからと言って安心安全なわけでも、添加物だからと言って危険なわけでもないと思っているのですが、HAL先生は食品添加物に対してどのようなご意見をお持ちでしょうか。

回答済み

一般内科

ご質問ありがとうございます。

食品添加物についてネガティブな情報が増えているけれど、私がどう考えているか……というご質問ですね。

質問者さまのおっしゃる通り、無添加だから安心安全なわけでも、添加物だからといって危険なわけではないと私も思っています。


食品添加物は、安全性をいろいろな方法で確認しています。その上で、「毎日その添加物を食べ続けたとしても健康への悪影響が出ないと推定される量」を設定して、それを超えないように使用する量が決められています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/qa_shohisya.html#h2_q1

ですので、よほど常軌を逸した食べ方をしなければ(通常食べる量の10倍くらいの量を1日3食毎日食べ続けるとか)食品添加物が害になることはなかろう、と思っています。

一方で、必要のない添加物を取る必要はなく、健康にメリットがあるわけでもないので(栄養強化目的の添加物は別です)、避けたい人は避けていいんじゃない? とも思っています。

ただ、避ける理由が、不適切な情報によるもの、例えば「摂取するとガンになる」とか、そういった量の概念を無視した情報なのは問題ですし、「無添加なら安心安全」も間違えていると思います。無添加でも食中毒とか起こりますものね。

添加物を避けるために、食べたいものが食べれなくなるとか、家族や大切な人の生き方に口を出すようになったら、ちょっと「添加物を避ける」ことによる弊害の方が大きすぎるんじゃないかな、添加物を避ける目的と手段が逆転してないかな、と思うところです。


今日本で一定の味と品質で、安全性の高い食べ物が、このくらいの値段で買えているのはなぜかと考えると、商品添加物のおかげ、という部分があると思います。そのメリットを無視して、一方的に悪者に仕立て上げる風潮はどうなんだろうなあと思っています。


というわけで、私としては

・通常に摂取する範囲では食品添加物を避ける必要はない

・でも避けたいなら避けてもいい

・でも間違った情報には流されないで

・添加物を避けるために生活に弊害が出るようになったら、一度立ち止まって考えてね

というふうに思ってます。


人間、誰しも、いらんものは体に入れたくないんですよね、多分。

でも、「無添加だから安心安全」「添加物は危険!」という言葉を見た時に、冷静に判断できる知識は持っていた方がいいんじゃないかなあ。


という感じでよろしかったでしょうか。

少しでも参考になれば幸いです。

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2023年03月28日 20時03分


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