繰り返す貧血 

10代男性

カメラ

※添付画像は投稿者ご本人と医師のみ参照可能です

14歳男子です。2022年春頃から氷を大量に食べるようになり、私自身の経験から貧血を疑い、8月に小児科を受診、添付のような採血データで鉄欠乏性貧血と診断され鉄剤を処方されました。10月の診察時に2ヶ月分処方された鉄剤は飲みきっていませんでしたが、症状がなくなったのでそのまま診察も終了となりました。
その後は落ち着いていたのですが、ここ1ヶ月ほどでまた氷を食べるようになり、本人も貧血のような症状があると言っています(頻繁に足がつる)。立ちくらみなどはないようです。
2022年11月頃からアトピーが悪化し、下着にポツポツと跡が付く程度の出血がありますが、生理があるわけでもないのに症状が出るほどの貧血になるものなのでしょうか。処方された鉄剤を飲みきらなかったので、それほど回復していなかったのでしょうか。

もちろん受診はするつもりですが、思春期で成長期にある男子の鉄欠乏性貧血は珍しいことではないのか、一般的なご意見を伺えればと思います。

回答済み

小児科

こんにちは。ご相談いただき、ありがとうございます。


思春期の男子における鉄欠乏性貧血についてのご相談ですね。


一般的に鉄欠乏性貧血になりやすい時期は乳児期と思春期です。確かにご指摘いただいている通り、思春期以降は女性の方が月経に伴う血液の損失があるため、鉄欠乏性貧血になるリスクは高いです。

しかし、思春期の男子が鉄欠乏性貧血になることも決して珍しくはありません。他の年代と比べて、乳児期と思春期に鉄が不足しやすいのは単純に鉄の需給バランスによるところが大きいからです。乳児期や思春期は他の年代と比べて、急速に体が大きくなるためその分たくさんの鉄が必要です。


確かに症状が続く場合や再燃を繰り返している場合は、鉄を失う何らかの基礎疾患がないか考える必要はありますが、もともと鉄が欠乏していた状況からは、普段の食生活における鉄の摂取量が足りていない可能性が高いのではないかと考えます。

貧血の治療は症状の改善を見て、Hbが上昇してから、フェリチンの値が上昇するまでは続ける必要があります。もちろん食事からの鉄の摂取を心がけるようになっていれば、途中でやめても再燃することは少ないですが、14歳くらいの方はなかなか食事を大きく変えていくとうのは難しいことも多いです。まずは治療が不十分だったと考えて、適宜血液検査でフェリチン値などの推移をみつつ、対応していただくことをおすすめします。


上記のため、貧血の治療が不十分であったり、食生活の変化が不十分な場合には思春期の男子であっても鉄欠乏性貧血は珍しくありません。引き続きかかりつけの医療機関でご相談しつつ、補充について考えていただくことをおすすめします。


なお、再燃が多い場合にはピロリ菌の感染などが原因になっていることもあります。今後の様子で必要に応じて医師とご相談いただければと思います。


お大事になさってください。

丁寧にご回答頂きありがとうございました!大変参考になりました。
また質問させていただくこともあるかと思いますがよろしくお願いいたします!

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2023年03月27日 11時42分


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小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

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