指名:Tatsu Ogawa*生殖医 先生

医大附属病院の産婦人科か、個人経営の不妊治療専門医、どちらにかかるべきか悩んでいます

30代女性

【医大附属病院の産婦人科か、個人経営の不妊治療専門医、どちらにかかるべきか悩んでいます】

現在妊活中の31歳(夫37歳)です。
排卵検査薬を使った自己流タイミング法を3度試しましたが妊娠せず、何か問題があるのでは?と思ってきました。
現在かかっている総合病院の産婦人科では「まだお若いのでね」と言われるのですが、このまま闇雲に自己流タイミング法を続けることに不安を感じており、専門医にかかって今後の方針を相談したいと考えています。

しかし今住んでいる県で高度な不妊治療を行っている病院は、医大附属病院か個人経営の不妊治療専門医2、3件しかなく、選択肢が少ないです。
個人的には、大きな病院の方が設備も整っていて安心できそうという思いがあります。
そして、個人経営の専門医はどこの病院も口コミが本当にひどくて、もうすでに怯えています(過去にも婦人科でキツイ先生に当たったことがあり、恥ずかしながらトラウマになってしまいました)。

今は総合病院の産婦人科にかかっています。一通りの検査はできますが、高度な不妊治療は行っていません。
今まで受けた検査は、ホルモン検査、感染症検査、子宮ガン検診、性的検査です。どれも問題なく、今月卵管造影検査を行うことになりました。
造影検査の結果がどうであれ、高度な不妊治療を行っている病院に転院して、今後の方針を相談したいと考えています。

先生は、不妊治療を受けたいと考えたとき、どのような判断基準で病院を選ぶべきとお考えですか?
お忙しい中お手数ですが、お答えいただけますと幸いです。

回答済み

産婦人科

ご質問、ご指名ありがとうございます。

不妊治療の施設を選ぶ際のポイントとして、①生殖医療専門医が在籍しているか、②採卵周期数が極端に少なくないか、③通院が苦痛でないか、といったことが挙げられると思います。もちろん挙げればキリがないですが、今回はこの3点に絞ります。

①生殖医療専門医。この資格により必要な知識や技術や経験を持ち合わせていること、新しい医療の情報を収集し日々アップデートしていることなどを、ある程度担保してくれます。資格を持たない燻銀の先生もいるかもしれませんが、それは例外です。資格はとてもわかりやすい目安だと思います。

②採卵周期数。これがそれなりに多い方が、培養室の技術や処理能力がある程度高い可能性があります。なんでもそうですが、毎日触れるのと、時々なのとでは、技術の向上度が異なります。必ずしもそうとは限りませんが、個人クリニックで言えば年間100周期の施設より、300や500の施設の方が「あたり」の確率は高いと思います。今は都道府県に施設の治療成績も提出して公開されていると思うので、参考にしてみてください。他に、PGT-Aは高い技術を求められますので、実施施設を選ぶのもいいかもしれません。

③通院。例えば、自宅から見て職場と病院が逆方向にあるとか、医師との相性が悪いとか、苦痛を感じるようであれば転院を検討するのも良いと思います。辛いと続けられないし、不妊治療自体が嫌になってしまうと本末転倒です。ご自身が良いと思えば、隣県の片道2時間かかる施設に通う方もいます。価値観は人それぞれです。

「まだ若いから」と思うかどうかはその人その人の考え方であり、他人から押し付けられるものではありません。お子さんを何人希望しているのか、末の子を何歳くらいで産みたいか、そこから逆算して今の不妊治療のスピード感を考えるのも一手です。ご夫婦でよく相談して検討してください。

少しでもお役に立てれば幸いです。

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2023年04月04日 08時43分


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産婦人科、専門は生殖医療です。日常の診療では主に、一般不妊治療、生殖補助医療、不育症、がん生殖医療、PGTを含めた遺伝カウンセリングを取り扱っています。1人でも多くの方のサポートができれば幸いです。

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