指名:高橋怜奈/産婦人科医YouTuber 先生

HPVワクチンの接種必要性について

20代女性

HPVワクチンは出産経験があっても打つ意味があるのでしょうか?

現時点で結婚しており、パートナーが変わる予定はありません。

また、HPVワクチンを打つ場合は自費となってしまいます。
(ぎりぎり公費対象にならない年齢です。当時は副作用等が話題だったため、打つ判断をできませんでした)

自費かつ経産婦でも打つ必要があるのか知りたいです。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます。

現在ご結婚されていて出産経験もあり、今後パートナーも変わる予定がなくても、自費でHPVワクチンを接種した方がいいか、というご相談ですね。


現在小6〜高1相当、また1997〜2005年度うまれの女性は無料でHPVワクチンの接種が可能です。

ご質問者様はぎりぎりその対象者ではないという事は、現在26歳〜27歳と推測します。

日本産科婦人科学会のガイドラインでは26歳以下の女性に接種を推奨しています。

ただ、もし現在ご質問者様が26歳ちょうどであったとしても、パートナーがいらして変わる予定がない(パートナー側も、他の性的なパートナーを作らない)事を考えると、自費で接種するメリットは少ない、というか費用対効果が少ないと思います。無料だったら、人生何が起こるかわからないという事で接種することは費用対効果が悪いとは思いません。


HPVワクチンは45歳までの年齢層で有効性が証明されており、27歳から45歳の方は、希望すれば接種可能です(46歳以上は推奨されていません)。

ですので、

・今後パートナーが変わる予定がある

・自分はパートナーは変わらないけれども、パートナー側が他の性的パートナーと接触する可能性がある

などの場合に接種を検討してもよいと思います。

元々ご質問者様は、『経産婦でも接種するメリットはあるのか』というご相談でしたが、出産の有無は関係なく、今後の性的パートナーが変わるかどうかがポイントです。


自費だと4価でも3回接種で5万円ほど、9価だと10万円ほどしますし、今後のライフスタイルとお財布事情を含めてお考え頂けたらと思います。


そしてHPVワクチンを接種してもしなくても、2年に1回の子宮頸癌検診は必ず受けるようにしてくださいね。


ちなみに私の話をしますと24歳でHPV2価ワクチンを接種、そのあとパートナーが何人か変わり、36歳?で今の夫と結婚しました。夫はHPVワクチン接種歴はなく、今後も接種する予定はありません。今後も子宮頸癌検診は定期的に受けていく予定です。


一個人の例も含めて回答しましたが、ご参考になれば幸いです。

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2023年04月12日 09時01分


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