指名:高橋怜奈/産婦人科医YouTuber 先生

子宮手術歴がある場合の多胎リスクについて

40代女性

6年ほど前に腹腔鏡下にて複数の筋層内筋腫・漿膜下筋腫(最大約7cm)の摘出手術を受けました。
(高橋先生にご担当いただきました。その節はありがとうございました!)

現在は不妊治療中で胚移植を予定しており、年齢や今までの移植不成功回数から次回は2個移植を検討しています。

複数胚移植による多胎妊娠の可能性、また多胎によるリスクについては認識していますが、子宮の手術歴がある場合、多胎となった際のリスクは通常以上に深刻となりますでしょうか?
例えば子宮が多胎妊娠に耐えられそうにないと診断された場合には、減胎する必要も出てくるのでしょうか?

少ない情報でのご判断は難しいかと存じますが、ご意見お伺いできれば幸いです。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます。

子宮筋腫手術後に体外受精で2個移植を検討していて、もし双胎妊娠となった場合にリスクは大きいのか、リスクを減らすために減胎手術をする事もあるのか、というご相談ですね。


私が手術に関わらせて頂いたとの事、そしてツイキュアで見つけてくださりありがとうございます。


子宮筋腫手術後である事と、多胎は、どちらも独立した子宮破裂のリスク因子ではあります。

そのため、子宮筋腫手術後でかつ多胎妊娠の場合は、単独であるよりもリスクは上がってしまうのは事実です。どのくらいのリスクになるのか具体的な数値はわかりません。


しかし子宮筋腫手術後の妊娠が双胎だからといって、減胎が必要なわけではありません。


またこれは私の予想ですが、仮にもし移植前の時点で明らかに子宮の壁が薄くなっていたりするようであれば、エコーを見た時にお話があったり、2個移植を提案される事はないのではと思います。

※子宮の壁が薄くなっていないから子宮破裂の心配がないわけではありません。


ご年齢や受精卵の状態、また子宮の状態など総合的に、2個移植をした方がよいという判断なのだと思います。例えば、1個ずつの移植だと、もし不成功を繰り返して新たに採卵が必要になった時に、年齢が高くなってしまうなどの理由です。2個移植すれば、一度で2個の受精卵を試すことができるため、次の採卵までの時間の節約になります。


子宮が耐えられなくなりそうなら減胎手術をするのか、ということについてですが、子宮破裂は症状が先立ってあることもあれば、急にショック状態になって子宮破裂がわかることもあります。もし急に妊娠経過に異常がみられたり、子宮破裂の兆候が出ることがあれば、減胎ではなく出産するか、子宮破裂の程度によっては子宮全摘が必要になることもあります。


また妊娠経過中に子宮破裂の兆候がわかるわけではないので、こういう子宮だから減胎しましょう、とはなりません。また減胎手術を行うと、どちらも出産に至らないというリスクもあり、慎重に考えるべきでしょう。


先にも述べましたが、通院先の主治医の先生は、現在のご質問者様の状態を手術後である事も含め、受精卵のことなども考えて総合的に判断して2個移植を提案されていると思います。


最終的にはご本人様、パートナー様のご意向が一番大事ではありますが、主治医の先生に、やはり2個移植をした方が、出産に至るためには、メリットが大きいのかを改めて聞いてみてもいいかもしれませんね。

その先生は万が一次が不成功だった時の採卵についてもお考えなのかもしれません。


以上ご参考になれば幸いです。

また何かご不安な事がありましたらいつでもご相談くださいね。

そして、元気なお子様にお会いできることを心よりお祈りしております。


また、ご質問者様の手術記録は手術をされた病院で保管されておりますので、めでたくご懐妊され、妊婦健診する医療機関で必要があれば診療情報提供書をすぐに発行しますので、病院にご連絡頂けたらと思います。

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2023年04月19日 12時28分


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YouTuber、産婦人科専門医、指導医、がん治療認定医、性教育認定講師です。生理、更年期、癌、セックス、婦人科形成手術、なんでもご相談ください。
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