指名:どっと@小児科医 先生

コロナワクチンについて

10歳未満男性

最近またコロナの話題を聞くようになってきました。
小学生の子どもが11月にコロナワクチン3回目を接種しています。
2価ワクチンの接種をしたいのですが、家族が「もう接種している人は聞かない。打たなくていいんじゃないか」と反対しています。
3回目から少し時間が経っていますが、いつまで重症化予防はあるのでしょうか?時間の経過とともにすっかりなくなってしまうものですか?

また、家族を説得するのにわかりやすいおすすめの情報があれば教えていただけたらと思います。
探したのですが、情報が多すぎてしまうことと、家族に探してもらっても反ワクチンの情報も大量に出てきてしまい、結果不安を煽ることになってしまいました。

お忙しい中かと思いますが、よろしくお願い致します。

回答済み

小児科

こんにちは。ご指名でのご相談をいただき、誠にありがとうございます。

小学生のお子さんのコロナワクチンの最終接種が昨年11月で、そろそろ追加接種(4回目・2価ワクチン)を検討しているが、家族の反対もあって悩んでおり、3回目がいつまで効果が残っているのかということと追加接種する家族に説得するための情報などがないかというご相談ですね。

ご指摘の通り最近コロナに感染する方が再度増えつつあり、学級閉鎖や学校閉鎖になっているところも出てきているようです。感染症との共存を目指している世の中の流れからはある程度仕方がないことですが、国内の若年層はまだまだ未感染の方も多く、重症化や後遺症のようなものが増えてこないか心配はしています。ご相談者様が重症化予防のためにできれば追加接種をしておきたいというお気持ちもよくわかります。


4回目として2価ワクチンをいつ接種するべきかというのは、正直なところ私も悩ましく感じています。厚労省のQ&A(https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0011.html)にもありますが、重症化・入院予防効果は比較的長く持つものの、報告による差もあり、世界的に既感染者もかなり多い現状では有効性の評価自体が難しくなりつつあります。全体的な傾向を考えると、重症化予防の効果も半年くらいから落ちてくるため、半年〜1年程度を目安に追加の接種を検討しましょうという状況かと考えています。


接種そのものの負担や大人と比べて少ないものの痛みや熱、倦怠感などの副反応は十分起こり得ることから、私自身は1年程度のタイミングで良いのかなという認識です。


ただ、上記は効果や安全性への懸念というより、接種はしておきたいけど、効果と負担のバランスは考える必要があるということからです。

直近で日本小児科学会が小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方(https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=507)を出しているように、国内の小児は全体的に既感染者やワクチン接種済の方が少ないため、国外のリスクの認識と少し違う部分もあるのではないかということも一応考えておく必要はあると思います。


3回接種されていれば、重症化予防の効果はある程度は残っていると思いますので、本人の不安感も考えつつ、どうしていくかかかりつけの先生ともご相談いただければと思います。


おすすめの資料というものはあまりないのですが・・・

日本小児科学会がこのタイミングで提言を出しているというのは、小児科としては危機感を持っているということのあらわれではあるということをお伝えいただければと思います。

なお、身近で4回目(2価ワクチン)を接種している人を聞かないということですが、一応最近の接種数は好評されており(https://www.kantei.go.jp/jp/content/allbooster_data.pdf)、ここ1ヶ月で小児の2価ワクチン追加接種(4回目)は37043回程度接種されており、それなりの人数は接種されているということもお伝えいただいても良いのかなと思いました。


上記となります。なかなか明確なお答えができず申し訳ありませんが、少しでもご参考になりましたら幸いです。

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2023年06月20日 13時14分


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小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

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