指名:こどアレ@小児科&アレルギー 先生

卵アレルギーの発症について

10歳未満男性

初めまして。いつもアレルギーに関する有益な情報を発信くださりありがとうございます。

1歳1ヶ月の息子が卵アレルギー(卵黄クラス3、卵白クラス5)です。生後4ヶ月くらいで、卵の殻を大人が触った後よく手を洗わずに息子を触ると皮疹がみられることに気づき、生後6ヶ月の時に採血をし確定しました。現在も定期的に小児科に通い、アトピー性皮膚炎の治療、卵黄を食べ進めております。

恥ずかしながらアレルギーの発症を防ぐには
皮膚の状態をきれいに保つことが重要だと知らず、生後4ヶ月頃にもアトピー性皮膚炎のような症状がみられておりましたが、乳児湿疹かなと軽くみておりステロイドは使わず保湿のみしかしていませんでした。
今になって考えると、私のこの行いのせいで息子を卵アレルギーにしてしまったのだと悲しい気持ちになります。一歳になり食べられるものが増えてくると、いかにこの世に卵を使用した料理が多いか思い知らされております。

やはり、皮膚の状態をきれいにしておかなかったことによりアレルギーが発症してしまったのでしょうか。他に原因の可能性はありますか。夫は卵ではないアレルギーを持っています。

ご回答いただけますと大変嬉しいです。よろしくお願い致します。

回答済み

小児科

ご指名でのご相談ありがとうございます。1歳のお子さん、卵アレルギーになったのは私のせいではないか?というご質問、外来でも時々聞かれます。「アレルギーの発症を防ぐには皮膚の状態をきれいに保つことが重要だと知らなかった、生後4ヶ月頃にも湿疹があったが軽く考え治療してなかった、そのせいで卵アレルギーになってしまったと思うと悲しくなる、父はアレルギー体質、湿疹のせいで卵アレルギーになった?」というご質問でした。

まず誤解して頂きたくないのですが、お子さんが卵アレルギーになってしまったこと、もちろん、湿疹だけのせいでも、お母さんだけのせいでもありません。食物アレルギーの発症には「お子さんのアレルギー体質の強さ」「お子さんの皮膚の状態」「周囲のアレルゲンの量」「少しずつ摂取出来ているか」などが関係してくると考えられております。皮膚の状態が良い方が卵の感作(卵に対する抗体を作る)が少なくなる可能性はありますが、実際のところ、湿疹が多くても食物アレルギーにならないお子さんも、皮膚の状態が良くても食物アレルギーになるお子さんも居ます。周囲の食物アレルゲンの多さについても、がんばってお掃除されてても卵アレルギーになってしまうお子さんも居ます。アレルギー体質はある程度遺伝しますが、アレルギー体質の親御さんが居るということだけで食物アレルギーになってしまう訳でもありません。

何が言いたいかというと、当時湿疹をしっかり治していても卵アレルギーの発症を防げたのかどうかは誰にもわからないですし、湿疹の治療のせいでも、お父さんのアレルギー体質のせいでも、お子さんのせいでも、誰のせいにもする必要がないかと思います。子どもの卵アレルギーは治る可能性の高い食物アレルギーですので、大事なことは今後です、これからどうするかです、今後皮膚の状態を良好に保ちつつ、少しずつ卵白を食べ進めて敵じゃないと覚えていく・慣らしていくことが重要かと思います。

書かれている内容からは、当初お子さんは卵が皮膚に付いて赤くなったようで、微量食べただけで全身的な強いアレルギー症状が出てしまった訳でもないようですので、個人的には、出来るだけ早く卵白を開始したい、卵白を食べ進めたいと考えます。主治医の先生とよくご相談して、今後の治療を進めていかれると良いかと思います。

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2023年06月22日 21時45分
編集済み


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