指名：皮膚科医ちゃん 先生

こどもの腋臭について

10歳未満女性

小4女子の腋臭についての相談です。
二次性徴が早めに始まり、初潮が来たころから、腋の臭いが気になるようになりました。

本人はあまり気にしておらず、お友だちからも指摘はないようですが、いわゆる子どものワキガの場合、治療の適応、年齢や選択肢はどのようなものがあるでしょうか？

親としては早めに手術をと思いますが、父親が同様の手術を受け、術後の固定など不便そうにしていたこともあり、悩んでいます。

本人には、まずは清潔にすること、ボディーシートなどを使用するように話しております。

回答済み

皮膚科

user_icon皮膚科医ちゃん先生

ご質問いただきありがとうございます。

お子さんの腋臭症にお悩みということですね。


ご存じと思いますが、腋臭症は腋の下に多く存在するアポクリン腺

の分泌亢進に起因します。アポクリン腺の発達には遺伝性素因、性ホルモンが関与する他、腋毛の量、精神的素因、発汗にも関連していると言われております。


治療としてはまずは保存的治療として生活習慣の改善、腋毛の処理、制汗剤、ボツリヌストキシンの局所注射や塩化アルミニウム溶液の外用薬やレーザー脱毛も有効とされています。

次に手術療法ですが、これは臭いが強い場合に適応になります。ただ、匂いの感じ方には個人差があるため、患者さんはとても悩んでいるにも関わらず、においの程度がごく軽いことがあります。この様な場合には手術はおすすめできません。また、多汗が影響している場合にはまずは多汗症としての治療を優先する方が良いこともあります。


上記がまず一般的なお話です。

お子様のために手術も検討されているとのことですが、やはりそれは症状の程度によるので医師の判断で決まります。ガイドラインなどは定義されておらず、何歳だとこの治療法がよいという明確な決まりはありません。医師個人の考え方にもよると思います。

個人的にはまだ小4ということでして、ホルモンバランスが今後も活発になってきて安定しない時期ですので、もう少し症状経過があんな定期するまでは、まずは保存的な治療法を検討されてその効果をみては？と思います。（もちろん手術を行なってくれる病院はあるかもしれませんが、手術では傷跡も残りますし、血腫や感染のリスクもあり、現時点では小4のお子様には侵襲が高いのではとも思います。）

保存的治療については皮膚科を受診いただいて、相談いただくのが良いと思います。多汗症状も合併しているのであれば、保険適応でラピフォートワイプという制汗剤も9歳以上で適応があります。


一度ご検討いただけますと幸いです。よろしくお願い致します。

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2023年07月05日 10時15分

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皮膚科医ちゃん先生

皮膚科, アレルギー科

皮膚科専門医、１児の母でもあります。

わかりやすく丁寧な回答を心がけます。お力になれば幸いです。

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