指名:相川晴(HAL) 先生

離乳食、補完食の開始時期について

10歳未満男性

栄養の観点、発達の観点から離乳食、補完食を開始する時期について勉強していくと各々で開始時期が異なってしまい、実際にどうしようか迷っています。

今月末に5ヶ月になる子がいます
眠前に一度ミルクを100ml程度足すかどうかで、メインの栄養は母乳です。
首は座りましたが、腰すわりはまだです。

歯科医の講座を聞く機会があり、食事を始めるには自分で座位が保持できるくらい体幹が育っていることが望ましいとのこと。

ですが、母乳育児では6ヶ月頃から鉄分が不足していくことなど、開始時期は遅らせすぎないほうがよいとのこと。

自座位がとれるのはまだまだ先のことかと思い、どの考え方を優先すべきなのか迷っています。
母乳は十分に出ているため、減らしてミルクを増やすメリットはあまりないかなとも思ってはいたものの、開始が遅くなるならある程度はミルクを与えたほうがよいのか…

それぞれで優先することを個々の家庭で決めるべきで、親次第なのかなとも思うのですが、なにかアドバイスをいただけたらと思います。

よろしくお願いいたします。

回答済み

小児科

ご質問ありがとうございます。


離乳食、補完食の開始時期について、歯科医の先生から自分で座位を保持できるくらい体幹が育っていることが望ましいと聞いたが、母乳育児では6ヶ月頃から鉄分が不足していくことなど、開始時期は遅らせすぎないほうがよいとも聞き、どの考えを優先すべきかアドバイスがほしい、というご相談ですね。


結論から言いますと、

完全に腰がすわってなくて大丈夫です。厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」では

・首のすわりがしっかりして寝返りができる

・5秒以上座れる

・スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる(哺乳反射の減弱)

・食べ物に興味を示す

が一つの目安としています。が、全てが揃う必要はなく、あくまでも目安です。

他の目安でわかりやすかったのは、UpToDateに書かれていた

「サポートがあれば座ることができて、首もしっかりすわっていること」

というものです。首がしっかりすわってさえいれば、サポート(例えば抱っこ)で座位が保てればOKです。

発達は個人差がありますので、完全に腰がすわるのを待っていると、6ヶ月ごろからの鉄の不足を考えた時に、ちょっとスタートが遅くなりすぎます。早く座れるにこしたことはないんですけれども(食べる側も食べさせる側もやりやすいですし)、質問者さまのお子さんのように首がすわっていて、もし抱っこで支えてある程度体を起こして座れそうであれば、6ヶ月に入ったらスタートでよいかと思いますよ。


以上になります。

少しでも参考になれば幸いです。


参考

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04250.html

Duryea TK. Introducing solid foods and vitamin and mineral supplementation during infancy.



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2023年08月12日 01時52分
編集済み


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