食べ物と虫歯の関係について
10歳未満男性
1歳児の息子についての質問です
ー食材ー
・0歳児用の粉ミルク(乳糖とフラクトオリゴ糖を含む)
・米、オートミール、小麦粉
・とうもろこし、人参
・鶏肉
・魚粉が混ざった米菓
粉ミルクは乳糖とフラクトオリゴ糖を含んでいて、その他の食材は砂糖やてんさい糖など〇〇糖(糖類)は添加されていない
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以上の食材を1日に5回以下摂取して、食間は2時間あいているという食べ方です。
ショ糖は摂取していなくても、炭水化物のデンプンは分解されて糖になる(?)んでしょうし、虫歯の原因にはなりうるのかなと思います。
乳糖は虫歯が大きくなる(広まる)方に影響すると聞いたことがあり、そもそも虫歯がない状態ならば虫歯のできるきっかけにはなりにくいのかなと思ったりしています。
上記の食材を、記載したような食べ方で摂取していて、歯磨き(ブラッシング)は嫌がって十分できない場合に、食べかすや磨き残しは虫歯の原因になりますか?
回答済み
ご質問ありがとうございます。1歳のお子さん、ショ糖以外の食材に含まれている糖質でも、歯磨きが嫌がって十分できないとき、食べかすや磨き残しはむし歯の原因となるか?というご相談ですね。
1歳のお子さんのむし歯予防のために、摂取の仕方や食べ物について、正しい知識を得て実践されている姿勢、素晴らしいと思います。
そして段々知識を得ていると、『あれ?なんか何食べさせてもむし歯の原因になるんじゃ…?』という疑問が浮かぶお気持ちもわかります。そして歯磨きもなかなかしっかりやるには難しい年齢だと、より食べ物に気をつけなければ、という意識になりますよね。
ご質問にある『ショ糖以外の食材に含まれる糖分は、むし歯の原因になるか?』これに関してはイエスという回答になってしまいます。
しかし、上記に書いてあるお子さんの食習慣をみると、例え歯磨きができる範囲になってしまったとしてもむし歯になるリスクは低いと思います。
ポイントとしては
⭐︎摂取が5回以下、食間が2時間あいている
⭐︎遊離糖の摂取頻度がほとんどない
この2つを抑えているので、むし歯のリスクは低いと考えられます。
2つ目の遊離糖とむし歯について、WHOの提言を見てみると
・食事中の遊離糖は虫歯の発症に必須の因子です。虫歯は、口腔内の細菌が糖を代謝して酸を産生し、歯の硬組織(エナメル質と象牙質)のミネラル成分を溶かすことで発生します。
・多くの国では、糖を添加した飲料、例えば果物ベースの甘味飲料やミルクベースの甘味飲料、100%果汁などが、また、菓子、ケーキ、ビスケット、甘味シリアル、甘いデザート、ショ糖、ハチミツ、シロップ、および保存料などが、遊離糖の主要な供給源です。
・遊離糖の摂取量を総エネルギー摂取量の10%未満に、理想的には5%未満-に制限することで、生涯を通して虫歯のリスクが最小限になります。
とされています。なので記載して頂いた、おこめなどいわゆる食材の中に含まれる糖は上記に含まれないため、それらを摂取して歯磨きが不十分であったとしても、食習慣によるむし歯のリスクは低いといえます。
(じゃあ歯磨きしなくていいじゃん!となりそうですが、自宅でのフッ化物配合歯磨き剤によるむし歯予防効果を得ること、歯磨きの習慣化や慣れは必要であるため、歯磨きは大切です)
参考になりましたでしょうか?遠くからお子さんのお口の健康を応援しております。
参考
日本WHO協会: https://japan-who.or.jp/factsheets/factsheets_type/sugars-and-dental-caries/
(2023.08.18アクセス)
2023年08月18日 08時23分