指名:相川晴(HAL) 先生

コロナワクチン毎年打つ必要があるか

10歳未満男性

お世話になります。先生の情報発信、いつも参考にさせていただいています。

我が家は、6歳と0歳(5か月)の子どもがおり、夫と私はともに40代です。

コロナワクチンは夫と私は4回接種。下の子は接種できる月齢にありませんが、私の4回目の接種が昨年11月で、下の子を妊娠中でした。上の子は昨年12月までに2回接種を済ませています。

これまで罹患せずに乗り切ってきましたが、遂に先月末に下の子も含めて家族全員罹患してしまいました。
夫が一番大変で38度〜39度の熱が数日続きましたが、私と下の子が少し熱が出た程度、上の子は鼻水くらいで全員軽症で済んでいます。

さて、前置きが長くなりましたが、これから先、ワクチンは毎年打っていく必要があるのでしょうか?
夫は、自分も子どもたちももう打たなくて良いのではないかと考えているようです。子どもたちが軽症だったことも理由のひとつです。

私は先生方からの情報発信で、やはりコロナは怖い病気だという認識で、できるだけワクチンは接種した方が良いと考えているものの、気持ちの面でどうしてもワクチンが怖いという感覚がなくなりません。副反応が割と強く出たこともあり、いつまで打ち続けなければいけないのかと不安にもなります。感情を優先すべきでないのはわかっているのですが…

家族全員基礎疾患がなく、両親ともに医療従事者やエッセンシャルワーカーではありません。
このような家族の場合、今後の接種をどう考えていけばよいかアドバイスいただけますと幸いです。

ご質問ありがとうございます。


6歳と5ヶ月のお子さんがいらっしゃる40代のご夫婦、今後コロナワクチンを毎年接種する必要があるのか、といったご相談ですね。

先月末にご家族感染されたとのこと、みなさんひどくならなかったようでなによりです。

ワクチンの接種間隔については悩ましいところがあります。今後、一年に一回ペースになるのか、それとももっと期間をあけるのか、逆に短くしないといけないのか、私の知る範囲、残念ながらはっきりとした答えは出ていません。

ただ、ウイルスの性質上、変異株が出てきてまた新たな流行が起きて……ということを繰り返していくだろうと思います。そうした場合、一定間隔で変異した株に対して効果があるワクチンにアップグレードしていく必要は出てくると思っています。重症化予防効果は比較的長続きしますが、変異が進むと(という表現が正しいかわからないのですが)それまでの株と比較して過去のワクチンの効果が低下することが予測されるんですよね……。おそらくデータがあると思うのですが、今すぐに出てこなくて申し訳ありません。

直近の話でいうと、秋からのXBB対応1価ワクチンは、今流行の主流&今後流行が懸念されている株に対して効果が期待できますし、前回接種から時間が経っていることを考えると、やはりどこかのタイミングで接種した方が、より質問者さまやご家族を守れるのでは、と思います。

(全ての変異株に効果があるユニバーサルワクチンができない限りは)今流行している株、これから流行しそうな株に合わせてワクチンが出たら、そのタイミングで新しく更新、という流れになるんじゃないかと思います。ただ、それが1年に1度必要かどうかは、流行の状況によって変わると思いますので、はっきりしたお答えが出せず申し訳ありません。


今回ご家族みなさんがひどくならずに済んだのは、(もちろん比較することができないので断言できるわけではありませんが)妊娠中にワクチン接種された質問者さまから移行抗体で守られていた一番下のお子さん含め、それぞれワクチンが効いていたからではないかな……という印象です。

ただ、やはりメリットデメリットになります。副反応が強く出たとのことなので、次回その副反応を考えて接種しないという選択もあると思います。

ワクチンが怖いについては、なかなかこの恐怖心は理屈では解決しずらいところになりますので、なにが怖いのかなというところをゆっくり考えていく作業も必要かもしれません。私としては耐え難い恐怖心を抱えたまま接種されることはおすすめしていません。(副反応を強く懸念したまま接種すると、副反応が出やすくなる「ノセボ効果」というものもあり、実際新型コロナワクチンでもそういった現象が報告されています)

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2788172

うーん、そうですね、感染した場合の未知のリスク・既知のリスク、それと、ワクチンを接種する場合の未知のリスク・既知のリスク、それから感染する可能性(流行状況)、そういったことを秤にかけて考えるといいかもしれません。それから、今後感染した時に「あの時ワクチンを接種しておけば……」と思うかどうか、というあたりも判断基準にしてもよいかなと思います。


不必要なワクチンは接種しなくてよいと私は思っていますので、このまま流行がおさまってくれたならと本気で願うわけなんですが、ウイルスの性質を考えると難しいんだろうなあ……すごくよく効く薬が出てくれたらとも思うけれど、出たところで子どもに使えるようになるのはかなり先の話だろうし、それも耐性株の問題も出てくるだろうし、そうなると、その時必要なワクチンを接種して可能な限りリスクを下げていくしかないんだろうなあ……等々考えております。


以上になります。はっきりとした答えが出せず、ぼんやりとした考え方の話に終始してしまい申し訳ありません。

また今後XBB対応ワクチンの情報が出てくると思いますので、その情報や流行状況を見て接種するかしないか検討されたらよいかなと思います。

少しでも参考になれば幸いです。

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2023年08月30日 16時44分


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