指名:高橋怜奈/産婦人科医YouTuber 先生

チョコレート嚢胞による卵巣摘出

40代女性

いつも参考にさせて頂いてます。
とても悩んでいるのでご相談させてください。
現在41歳です。

今年4月に両方の卵巣がチョコレート嚢胞になっていました。
すぐにリュープロレリンを始め5センチ弱になりましたが11月に子宮と卵巣摘出手術をする予定です。
子宮腺筋症や癒着も結構あるようです。

その際片方の卵巣を残すのか悩んでます。
両卵巣にチョコレート嚢胞があるので癌化の心配もある為全摘しようと思ってましたが、
45歳未満の閉経前に両卵巣を摘出すると心疾患などのリスクも増え短命になり良くないとの記事も見ます。

どちらにもメリットデメリットがあるのは承知してますが、何かアドバイスがあればよろしくお願いいたします。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます。


現在41歳、両側の卵巣チョコレート嚢胞、子宮腺筋症、癒着があり、子宮と両側卵巣の摘出手術予定、卵巣を片方残すか悩んでいるというご相談ですね。


主治医の先生からはどのように説明をうけられているのでしょうか?

例えば、もしチョコレート嚢胞の中に結節病変があったり、重度の癒着など、その他の所見によっては卵巣摘出をすすめる場合もあります。

ただ現在41歳ということを考えると、チョコレート嚢胞のみ摘出して、術後はジエノゲストなどのホルモン治療を提案する事が私は多いです。


MRIの画像やその他診察所見がわからないので、それらを総合して摘出した方がいいという判断なのか、それとも卵巣をどうするかはご自分で考えてくださいと言われたのか、その辺りも気になります。


比較的重症な内膜症でも、41歳の方の両側卵巣摘出は、悪性を疑う場合以外はあまり経験がないです。(PMSをなくしたいから卵巣を摘出したい、という方はいらっしゃいました)


実際に、20代、30代など、まだまだ生理があるご年齢の方が卵巣癌や子宮体癌を発症すると、両方の卵巣を摘出することは多いです。その場合、術後にホルモン補充療法で補ってみなさん元気に過ごされています。


このように、41歳で両側の卵巣を摘出しても、ホルモン補充療法をすれば良いのですが、もし温存できるのであれば、温存するに越したことはありません。


ただ、40歳以上のチョコレート嚢胞、とくに4cm以上のものは癌化リスクもあるため、例えば片方だけのチョコレート嚢胞であれば、そちらの卵巣を摘出する手術をすることもあります。

ご本人様の希望によって、嚢腫摘出をします。

両側の場合も、ご本人様と相談した上で、両側摘出する場合もありますし、片方の卵巣を摘出して、もう片方は嚢腫摘出のみになる事もあります。


では、両側卵巣を摘出してしまえば癌の心配は全くないかというと、子宮と両側卵巣を摘出した後に、腹膜の子宮内膜症病変から癌が見つかった症例もあります(まれですが)。


卵巣は温存できるなら温存できた方がいいけれども、内膜症の所見やその方のライフスタイルによる、というご回答になります。


画像所見、診察所見のわかる主治医と再度ご相談されることをお勧めします。


またお悩みであれば画像を持ってセカンドオピニオンもいいと思います。


あまりはっきりとしたご回答ではなく申し訳ありません。


ご参考になれば幸いです。

また何かありましたらいつでもご相談くださいね。

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2023年08月31日 18時10分


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