精神疾患を患っている方への対応

20代女性

 2回目の投稿失礼致します。この度はお忙しい中、ご対応いただきありがとうございます。
 前回同様、お聞きしたい事があり投稿させて頂きました。

 患者様を診察していく中で、妊娠されている方や婦人科疾患(子宮内膜症、卵巣嚢腫、子宮筋腫、子宮腺筋症など)を罹患されている方の中に、精神疾患を合併されている方がいらっしゃるかと思います。
※例をあげますと、元々精神疾患を患っていたり過去に既往がある方が婦人科疾患を発症されたというケース
 そのような中、薬物治療や患者様と接する上で気をつけている事はありますでしょうか。

 薬物治療の場合、種類によっては副作用に精神症状が出てしまう事があるかと思います。一例としてジエノゲストをあげますと、ジエノゲストを処方する上で注意事項の中に「うつ病やうつ状態にある人は、病気の悪化に注意が必要」と記載されてあります。
 私自身の経験になりますが、産婦人科医の先生に「過去に精神疾患を患っていた」と報告した上で「大丈夫でしょう」と言われ、ジエノゲスト0.5mgを処方されましたが結果、精神症状が悪化してしまい現在、仕事に支障が出てしまった為、相談した上で一時中止しています。
 中にはジエノゲスト等のような精神症状が出やすい薬を処方される事がありますが、精神疾患を合併されている方に処方する上でどのように注意されているのかお聞きした次第です。

 私自身も精神疾患と婦人科疾患があるのですがそのような中、薬物療法に対してとても不安が強く、なかなか踏み出せそうにありません。
 何かアドバイスがありましたらよろしくお願いします。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます。


以前ジエノゲスト0.5mgを服用した時に、元々あった精神疾患の症状が悪化してしまった、産婦人科医として、精神疾患のある方の対応で気をつけていることはあるかというご相談ですね。


産婦人科はホルモン治療をする事もおおく、それで精神状態がよくなったり、反対に悪くなってしまうこともあります。これは元々精神疾患のあるなしに関わらずです。


精神疾患の種類や重症度にもよりますが、私の場合は、薬によっては慎重に、まずは1〜2週間程度で様子を見ながら、少しずつ日数を増やしていったりしています。

患者さんによっては頻回の通院が大変だからと、最初から3ヶ月分の処方を希望される方もいるのですが、もし薬が合わなかった時にそれでドロップアウトしてしまう事があるからです。

なるべく患者さんに無理ない範囲で、最初は短めの日数を処方して、問題なければ長めに処方することはあります。


また、かかりつけの精神科の先生に診療情報提供として、薬を開始したことを報告する事があります。


ただし、精神疾患があるから、治療が大きく変わるということはあまりありません。


ちなみに、今回の質問とはずれますが、ジエノゲストが合わなかった場合、月経困難症を改善させたい場合は、ミレーナやピルなどでもいいかと思います。

おそらく色々考慮された上でジエノゲストが選択されたのだと思いますが、他のもので合うものはあると思いますので、主治医と相談されることをお勧めします。


以上ご参考になれば幸いです。

また何かありましたらいつでもご相談くださいね。

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2023年09月03日 23時24分


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