頻繁に性器を床に擦ったり触ったりします

10歳未満男性

5歳男の子です。3歳くらいから、頻繁にうつ伏せになり性器を床に擦っている様子があります。一心不乱という感じで、汗をかいて行っています。保育園ではやることはないとのことで、自宅で夕方、テレビを見ながらしています。
夜寝ながら下着の中に手を入れ触っている様子もあります。

最初はダメと言わず、他の遊びに注意を向けようとしていましたが、もうずっとしているため『横にならず座って』と注意してしまっています。言われると一旦起き上がりますが、すぐに再開します。

5歳なのでまだ甘えだと思いますが、母親の胸をよく揉んできます。人前でも触ろうとしてきますが、基本的には母親のみに対する態度です。正直不快に思っており、胸を触ることはその都度やめるよう伝えていますが全く伝わっている様子がありません。
幼児期は性器に興味があるのはわかりますが、どこまで許容範囲でしょうか?現状のままで、小学生になった時や思春期にはやく性に関心を持ったり、影響が出やすいでしょうか。
このままうやむやに成長させたくないのですが、2年間ほど悩み声かけや対応もしましたが全く変わりなく過ごしています。

回答済み

小児科

ご相談いただき、ありがとうございます。

「5歳のお子さんが、自宅で頻繁にうつ伏せになって性器を床に擦っていたり、触ってしまうことが続いている。保育園ではやることはないが、2年間ほど続いており、どう対応するべきか。また、今でも母親の胸をよく揉んでくることがあり、注意をしているが伝わってくれない。今後性にはやく興味を持ってしまうなど影響が出ないか心配である。」というご相談ですね。


幼児期に自分の性器に興味を持つことは決しておかしなことではありませんが、同じような行動が続いてしまっているとご家族としては気になってしまいますよね。

ご心配になられるお気持ちもよくわかります。


まず、今までやられていたような厳しく注意せずに、他の遊びに注意を向けさせようとするというのはとても良い方法だと思います。

厳しく注意してしまうことで、「性器に興味を持つことは悪いことだ」と考えてしまうと、今後性について悩んでいるときに、誰かに相談できないなどの心配に繋がります。


現時点では自宅以外ではあまりないようですので、経過を見ていくというのも一つではあります。しかし、胸を触ろうとすることも含めて、年齢にあった性教育を自宅で行っていただくのも大切な段階かと思います。


幼児期には、男女という違いがあることを少しずつ理解しつつ、自分にある性器を少し触ってみたりして、気持ちよさを感じたり、安心したりすることを覚えます。

これはいわゆる思春期における欲求とは異なり、自身の体に対する興味と、自分の気持ちのコントロールとしての気持ちよさや安心感を求めている行動です。


ただ、性器の刺激は好きなだけしても良いかというと、そういうことはなく、体を傷つけてしまったり、感染症を起こしてしまったり、場所を選ばないことで他の人に不快な思いをさせる可能性もあります。


・水着で隠す性器と胸、唇はプライベートゾーンなので、トイレやお風呂以外で人に見せたり、触らせたりしてはいけないこと

・家族を含めて、他の人のプライベートゾーンを勝手に触ったり、嫌がることをしないこと

・触ることは悪いことではないが、汚れた手で触ることで痛くなってしまったり、そのまま目などを触って、目が赤く・痛くなってしまうことがあること


などを性教育として、一緒に勉強していただくことが大切です。

できるだけ、こども用の性教育の本などのように、イラストがたくさん使われているものを一緒に見ることで、言葉だけでは伝わりにくい内容も伝わりやすくなると思います。


ただ、TVを見ているときなどは、手持ち無沙汰で性器を触ったり、擦ったりしてしまうことも多いです。そういった場合は、例えばおもちゃやぬいぐるみ、耳たぶなど、手触りの良いものを代わりに触っておくなど、違う癖にうつしていくというのも一つの手段です。


また、不安な気持ちやさみしさのあらわれということもあるので、どういった場面で気になる行動が出やすいかは、引き続き観察していただくことも大切です。

例えば、人前で胸を触りたがるのは、なかなか声をかけても反応してもらえなかったときに「胸を触りたがれば、嫌がっても必ず反応してくれる」などが背景に隠れていることもよくあります。


すぐに反応できないときには、「〇〇して」など望ましい意思表現の仕方を一緒に相談していただくことも大切です。


幼児期に性器に興味を持つことは、男女ともに決して珍しいことではなく、思春期以降に性への興味・活動が強くなることとの関係性は一般的にはないとされています。

年齢とともに必要な性教育の内容は変わってきますが、現状は学校での性教育は、不十分なことが非常に多いため、ご家族と一緒にしっかり年齢に応じて勉強していただくことをおすすめしています。


回答としては上記となります。

ご参考になりましたら幸いです。

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2023年09月05日 10時48分


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小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

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