指名：高橋怜奈/産婦人科医YouTuber 先生

軽度異形成　レーザー蒸散術

20代女性

いつもYouTube、Twitter拝見しています。
ありがとうございます。

質問としては、軽度異形成でレーザー蒸散術を推奨されないのはなぜでしょうか。

当方、現在25歳で23年3月に軽度異形成（52.56陽性）と診断され先日フォロー検診で軽度異形成のままでした。

最初の診断から半年間ずっと心にモヤがあり、また都度検診の費用もかかってくることも負担に感じる部分があります。

主治医には中度以降が対処と言われましたが、私自身としては、中度になるのを待っているようで、また中度を通り越して高度や上皮内癌になる可能性もあるというリスクを受け入れているような感覚もあり、進む前に対処すべきなのではないかと思ってしまいます。

この辺りの件についてご意見お聞かせいただけますとありがたいです。何卒よろしくお願い申し上げます。

回答済み

産婦人科

user_icon高橋怜奈/産婦人科医YouTuber先生

ご質問ありがとうございます。

お返事が遅くなり申し訳ございません。


2023年3月にCIN1と診断されたが、治療をしないのはなぜかというご相談ですね。


CIN1の場合、ガイドラインでは6か月ごとに細胞診と、必要に応じてコルポスコピーで経過観察をする事が推奨されています。

また、進展リスク評価のためにHPV型別検査をする事ができます。

16.18.31.33.35.45.52.58型が陽性の場合は4から6か月ごとの細胞診による経過観察、2回連続細胞診陰性であれば通常検診でいいことになっています。

また、型別検査で陰性の場合ら12か月ごとの細胞診による経過観察とされています。


CIN1は何もしなくても9割以上は改善してしまうため、治療を推奨されているわけではありません。

蒸散術もメリットしかないわけではなく、感染の可能性や、子宮口が狭窄したりする可能性もあります。そのため、自然経過で大多数がよくなるであろうものに対して積極的に治療するわけではないのです。


とてもモヤモヤすると思いますが、適切に経過観察をする事が大切です。またタバコはリスクになるので避けるようにしてくださいね。


きちんと経過観察されていれば、軽度だったのが、いきなり中等度を通り越して子宮摘出の必要な病変になることはまずありません。


また、HPVワクチンは接種されていらっしゃいますか？

まだ25歳でキャッチアップ世代で無料ですので、未接種であれば接種をおすすめします。


以上ご参考になれば幸いです。

また何かご不安な事がありましたらいつでもご相談くださいね。

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2023年09月11日 10時18分

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高橋怜奈/産婦人科医YouTuber先生

産婦人科, 婦人科, 美容外科

YouTuber、産婦人科専門医、指導医、がん治療認定医、性教育認定講師です。生理、更年期、癌、セックス、婦人科形成手術、なんでもご相談ください。
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