乳がん検査について

40代女性

乳がん検査についてお聞きしたいです。
毎年、超音波検査をしています。
マンモグラフィーは6年前に受けたのが最後です。(過去2回)
今回ご相談したいのは
年齢から(40代後半)
超音波とマンモグラフィーを交互に
受けるといいと言う情報をよく見ます。
マンモグラフィーはできれば避けたい気持ちもあり、一昨年はMRI検査にしました。
昨年は超音波検査のみでしたので
今年はマンモグラフィーを受けるべきなのか、またMRI検査にしようかと悩んでおります。
マンモグラフィーとMRI検査を比べてのメリットデメリットをお聞きしたいです。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます! それでは「①乳がん検査の違い」と「②質問者様の今後の方針」についてお話させていただきますね! ① まずは検査の違いをまとめますね。 ご存じの内容も多いかもしれませんが… 〇マンモグラフィ ・メリット 撮影までの時間が短い、検診車含め色んな場所で受けられること →故に撮影の再現性が高いこと 手間に対して早期のがんも発見も十分見込めること(②にて詳しく) ・デメリット 被ばくすること、乳房を露出し痛みを伴う場合がある 〇乳腺MRI ・メリット マンモグラフィよりも病変を発見する精度が高いこと 病変の組織の性状もわかること うつ伏せで痛みを伴わずに実施できること ・デメリット 検査時間や費用がかかる(無症状での保険適用かどうかも関係してきます)、検査を行う施設が限られていること →故に撮影の再現性が低いこと 造影剤によるアレルギーのリスクや腎臓への負担、金属成分があると受けられないこと ※「再現性の高さ」は時系列での画像の比較のしやすさの評価にもつながります。例として「いつから発症・悪化したのか」の判断の手助けにもなります。 ② さて、上記を踏まえて質問者様の今後の方針についての情報提供になります。 マンモグラフィとMRIを並列してのご質問をいただきましたが、基本的に検診で行うのは超音波検査とマンモグラフィの2本立てになります。 「超音波とマンモグラフィを交互に毎年と聞く…」とありますが、これは40歳以上の方の場合、マンモグラフィ単体でも「2年に1度行うことで死亡率が減少し被ばくのリスクをメリットが大幅に上回る」ことに由来し、現在勧められている方針です。 一方、超音波検査では被ばくもなくしこりの性質も評価できる点がマンモグラフィに勝りますが、石灰化の評価がしにくく1枚の画像で評価や記録が残せない点で劣ります。 特に全体像が1枚の画像として残るということは今後撮影したものと比較がしやすく、他の先生も後から評価ができる点などからもスクリーニング(ふるい分け)・検診として受ける場合はマンモグラフィ単独もしくは両者を実施することが多いです。 …長々と説明してきましたが、そういった理由で画像として残るマンモグラフィを行わないなら代替案としてMRIがどうかというお話になりますね。 上記を簡潔にまとめると、乳腺MRIが優先されるのは被ばく・痛みを回避でき、且つ精度を要する場合。マンモグラフィが優先されるのはアクセス(ご自身の手間や費用と医療経済的な側面)が重要となる場合となります。 ①でもデメリットを列挙しましたが、どのような理由でマンモグラフィを避けたいとお考えかによって対策があるかもしれません。もし挙げた以外に隔年で受診が希望という場合は片方の検査のみにしたり、実施のタイミングを変える事でも対応できる場合があります。 MRIを行う場合、乳がん発症ハイリスク群に該当する場合は検査の妥当性がありますし、任意での検査となるため受診形態も多く一概には言えませんが、今後の方針については一度乳腺が診られる先生のいる外科(注:婦人科ではありません)でメリット・デメリットが見合う状況かなど相談していただくのが良いかと思われます。 それではお大事になさってください! 参考文献 健診判定基準ガイドライン[新改訂版] マンモグラフィ検診ガイドライン第3版 乳癌診療ガイドライン2018 追記 MRIは造影しなかったのですね! 上記の乳がん診療ガイドライン上では造影を行わないものはスクリーニングとしては非推奨とされています(造影アリは乳管内などの細やかな病変描出できる等の強い科学的根拠があり強く勧められています)! 実施された先生の考えがあっての事かもしれませんが、それも踏まえて再度ご相談いただければと思います!

受けたMRI検査は
造影剤は使わない
MRI(磁気共鳴画像)検査でした。

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2022年04月14日 20時49分


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はじめまして!

外科専攻医から転向し、今は健診医なども行っています。

主に健診異常への対応や生活習慣病に対する保健指導や健康相談などを行っております。
※現在は新型コロナに関してワクチン関連の業務や外来、往診なども行っています。

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